2011/06/22

北森義明(2008)『組織が活きるチームビルディング』東洋経済新報社


  • 人は誰でもポジティブ・ストローク(存在そのものを認めること)を待っている。最大のポジティブ・ストロークは聴くこと。
  • 相手の話を聴くことで自分の内面に起こった反応をその都度素直に出すことで,聴き手の豊かなメッセージを話し手に伝えられる。組織やチームで必要なのは,話し合いではなく聴き合い。
  • 改革は尋ねて聴くことから始める。大きな組織の持つ慣性の源を変える唯一の方法。
  • 人間関係の中で相手の態度に問題がある時,相手を変えてやろうという意図を持った指示や命令は,その通りの相手が変わることはない。〜と感じるけどどう思います?という鏡になる。フィードバックとは,相手の自分を変える力を信頼すること。
  • アリバイ(自分の正当化)がチームワークを崩す。しかし,自分の行動にアリバイはあり得ない。何事も自分で決めてやっているという自己決定を明確に認識すると,力の発揮につながる。
  • 自己成長には自分の価値観に気づくことが重要だが,それは他人の価値観と触れることで生まれる。
  • チームとチームになるためのプロセスは違う。岩を落とすために欠かせないことは,話し合いをすることでも合意をつくることでもなく,タイミングよく力を合わせて岩を動かす十分な力を出し切ること。
  • 和をつくるためには葛藤から目をそらさず,正面から向かい合い,個々の違いをはっきりさせて違いを認めて受け入れていくしかない。
  • リーダーシップを発揮する足場には,地位・肩書き,知識・経験・技能,その人自身の3つがある。
  • 仕事が分かっているとは,リーダーもメンバーもお互いに常に気をきかせているいること。気のきくメンバーになってもらうには,リーダーの目配り・気配りと率先して行動する姿勢が重要。
  • 本当に仕事を進めたいのなら,上向き,横向きのリーダーシップがカギ。上司を動かせる範囲内でしか部下は活かせない。
  • エンパワーメントは,本気からしか発揮されない。
  • チームビルディングの研修の壁は,葛藤,本当の自分をさらけ出す場。もっと自分を出してもいいと思えるかどうかで,プログラムの成否が決まる。そのためには,自分を出したい,自分を変えたいというモチベーションで参加してくる人の存在が不可欠で,この人を触媒にして目的の雰囲気をつくる。
スポーツチームなど,同質者が前提のチームビルディング。そういう意味で,本書の肝は第1章でほぼ言い尽くしており,残りは後付け。日本的なチームビルディングを端的に示した本。