本稿は、カナダの大学効率性推定を事例に、DEAとSFAの結果の違いを検討した大変興味深い分析である。
効率性推定において、どちらのモデルを選択すべきかについては、判断基準がない。そこで、両者の推定を比較して、その特徴を出そうという意図である。
45の大学について、出力変数として理系在学数、文系在学数、修士数、博士数、外部研究費額、教員平均給与額、文系教員の外部研究費獲得件数割合、理系教員の外部研究費獲得件数割合、博士課程を持たない大学ダミーを入れる。入力変数は、総支出のみである(DEAとSFAの比較のために、入力を1変数にしている)。
推定は、外部研究費獲得件数割合を含めるものと含めないものの2種類をそれぞれ、narrowとbroadとしてモデル化する。
結果は、モデルによってかなりばらつきがあることがわかる。結果の効率値ランキングの相関は、どの組み合わせも低い。強いて言えば、narrowモデルの方が一致性が高くなる傾向はある。すなわち、単一の推定では結論を誤る可能性がある。