野口寛樹(2008)「NPOにおける組織ルーチンの生成プロセス」『經濟論叢』182(5-6),627-648
- NPO法人は継続が重要。社会からの信頼が高まり、新たな展開のため。
- →継続に必要な組織能力を持つために、組織で共有された活動パターン・ルーチンは何か?
- 自主性・自発性=既存の組織論で説明できない。
- ミッション重視、非官僚的システム、環境から強い影響→本稿は自主性・自発性に着目。
- 個人の自主性・自発性が尊重される組織で、個人を組織運営にどう参加させるか?
- NPO2分類:問題解決型(社会へ向けた活動)と存在重視型(自分たちのための活動)(松本 2006)→ 前者の方が高い組織能力が必要。
- 組織ルーチン:効率性、複雑性、環境圧力における問題解決の視角を提供できる。
- 8つの特徴:集合的な行動などのパターン、繰り返し・再現性がある、集合の現象である、意識せずできるものと努力して達成したもの、過程をさすもの、組織や構造に埋め込まれているか状況に特定的なのもの、経路依存するもの、二者間の相互関係また外部から影響を受け変化するもの
- → 行動規則・再現可能な相互関係のパターン、認識的な規則・一般的な運営手続・ルール、知識や記憶の3つに要約可能
- 6つの組織への影響: 調整と管理、休止状態を作る、非ルーチン作業ができるように認識できる潜在能力を高める、不確実性を減らす、安定性、知識の貯蔵庫
- → 調整、安定性、意識下にあるもの、知識・特に暗黙知を持つの4つに要約可能
- 3つの生成:組織学習(成員聞の相互作用パターンから形成される共通の反応パターンの学習)、戦略論(組織全体の持つ組織ルーチン及びその活用能力)、解釈論パラダイム(質的学習論)
- → 刺激−反応から生成されるルーチン(構造)、相互学習を通して生成されるルーチン(プロセス)の2つに要約可能
- ルーチン生成過程モデル:明示的とパフォーマティブの2つの間の循環で生成
- 循環に必要な3指標:実践主体、権力、主観性
- 生成の促進(明示→実行):方向付け、参照する、報告する
- 実践からのフィードバック(実行→明示):繰り返しする、使用し続ける、修正する
- トップのルーチン生成
- 厳しい仕事を率先して行う背中を見せる。→ 参加者の自主性が伸びる。
- =パフォーマティブな面からメンバーが学習を行い、明示的な面へ変換される。
- 参加者の理解:18名への聞き取り調査
- 結論:トップがメンバーに学習を促し、ルーチン化させている。