勝見健史(2011)「小学校教師の「鑑識眼」に関する一考察:熟達教師と若手教師の授業解釈の差異性に着目して」『学校教育研究』26,60-73
- 鑑識眼(Educational Connoisseurship):児童が見せる複雑で偶然性を潜めた活動の意味や価値を解釈し,臨機応変に適切な指導を行う能力。
- 教育活動の蓄積を通して経験的に高まる力量。
- 熟達教師と若手教師が教育実践に際して日常的でインフォーマルなコミュ ニ ケーションを通して無意識に共有・継承され洗練される力量。
- → 教師の経験の中で積み重ねられた感覚や多様な実践的知識によって可能となる解釈により,客観的測定の難しい教室内外の教育活動の質を捉え,評価する能力と定義(=質的評価の力量)。
- アイスナー:教育活動の複雑性,偶発性,非可逆性,教師や児童個々人の特性の存在を重視 ⇔ 合理性や効率性,予測可能性を重視。
- 研究方法:若手教師と熟達教師が共通の授業の発話記録を読み合う場面で,両者が指摘する内容を比較。授業全体を解釈し意味化する場面における教師の経験差による 「鑑識眼」を考察。→ 熟達教師に解釈の根拠となった知識を問うインタビュー(児童理解,教科内容,教師指導の3つの知識のどれかを問う)。