坂下昭宣(2002)『組織シンボリズム論』白桃書房
- 組織論
- 第1世代:精密機械
- 第2世代:有機体
- 第3世代:文化:最も複雑なシステムをメタファーにする
- シンボリズム:意味が付与された行為、発話、制作物(=個人のシンボリック行為)← シンボルを通した意味の表現や象徴の行為
- → 組織などある社会集団の中の他者との間で間主観的に行われる
- 組織論のメタファー
- 官僚制組織論=機械メタファー(組織構造論)
- コンティンジェンシー理論=有機体メタファー(環境決定論 ≠ 主意論)← オープンシステム特性を内包+環境変化に適応して構造を分化
- コンティンジェンシーへの批判:3つの潮流へ
- 組織シンボリズム論(文化メタファー)
- 組織認識論:観察者視点での環境適応・構造分化を行為者視点で解釈し直す意味論 → シンボルではなく情報を使い、成員が独自のスキーマに従って入力情報を特定の蓄積情報を結びつけて情報の意味を確定する(解釈主義社会学+認知心理学)
- 知識創造論:知識を情報と区別して特定の立場・見方・意図を反映したものと考えた → 知識の伝達・変換・連結・蓄積が個人・集団・組織・組織間のレベルでスパイラルに拡大増幅されながら進展する動的過程を説明
- 行為者の主観的意味が付与された記号がシンボル
- → アーティファクトと考える:物理的、行動的、言語的
- 主観主義社会学と客観主義社会学
- 存在論:唯名論 ⇔ 実在論
- 認識論:反実証主義 ⇔ 実証主義
- 人間論:主意論 ⇔ 決定論
- 方法論:個性記述主義 ⇔ 法則定立主義
- 機能主義的組織シンボリズム論:機能主義パラダイムに依拠
- 3つの問い:客観的実在物としてのシンボリズムはどんな機能を果たすか?、特定の組織文化が維持存続するのはなぜか?、組織文化を管理することは可能か?
- シンボルと機能の分析枠組み(ダンドリッジ 1980)
- シンボルのタイプ:言語的、行為的、物質的
- シンボルの機能:記述(対象のリアリティを表現する機能、ロゴなど)、エネルギー統制(モチベーションを鼓舞したり緊張を緩和する機能、スローガンやジョークなど)、システム維持(調和や秩序の根拠を示したり変化の受容可能なパターンを示す機能、オリエンテーションプログラムなど)
- 主な研究:
- 強い文化論(エクセレントカンパニーが持つ8つの基本的特質)
- 下位文化論:好業績組織が常に均質・一元的な組織文化を持つとは限らず、相互に異なる下位文化を集合的に持つ
- 組織文化マネジメント:組織がシンボルの操作を通じて、暗黙の仮定や価値観を植え付ける(3次的統制)=シャインのシンボリックマネジャー
- 解釈主義的シンボリズム論
- 3つの問い: シンボルがどう意味解釈され、また意味の解釈図式としての意味体系がどう構成されるか?、特定の組織文化はどのように生成するのか?、組織文化マネジメントの可能性があるか?
- シンボリズムの意味構成局面
- 組織成員の意味体系は、パラダイム(≒ シャインの基本仮定)、状況(行為者とその経歴、行為の場、行為者と自己の関係)、価値観(行為者の行為目的、目的動機、理由動機)、手段的知識(価値観に対する手段的知識)で構成される
- 組織文化はどう生成するか(=各成員の解釈の共有がなぜ生じるか)
- 他者の解釈を参照するから → 間主観性を獲得
- 儀礼、スローガン、ボキャブラリーも貢献
- 組織文化マネジメント:演技・印象操作を通して行われる