2017/03/02

「大学経営の課題」『IDE現代の高等教育』No.587,2017.1

久保千春「九州大学における経営の課題」

  • 経営=事業目的を達成するために継続的・計画的に意思決定を行い,事業を管理遂行すること。
    • ビジネスにおける経営=マネジメント:ヒトモノカネの最適配分,顧客満足・適正利潤,組織存続・発展
  • 運営=組織や機構の今ある資源の機能を働かせ,うまく機能するよう組織をまとめて動かすこと。
    • 今日の大学は運営から経営へ。
武田廣「大学経営の課題」

  • 神戸大:6年間で教員人件費5%を拠出,3%を交付金補填,2%を学長枠として機能強化・外部資金獲得分野へ集中配分するマイルドな資金移動スキームを確立。これを動かすには,教員組織と教育研究組織を分離する必要があり,2016/10より実施。
田中優子「長期ビジョンから見えてきたこと」

  • 大学経営=財政基盤となる黒字部門と,赤字であっても大学の理念と固有の価値を実現するために必要と判断し他部門を寄せ合う「内部相互補助」によって教育の質を維持し,可能な限りその質を高めていく営み。
  • 大学経営の要は,収益を多くすることではなく,収入の賢い使い方。
    • → 教育研究の実際(教職員人件費+全体管理費)と環境(建替,修繕,ICT入替など)の2つの柱。
    • → これらをマネジするのが長期的な財政計画。
金子元久「経営課題と学長の役割」
  • 3つの視点が見える
    • 教育研究の理念:もともと抽象的→現実的にする必要あり→大学の個性とはすでにあるものではなく,恒常的に作り上げるもの=リーダーの役割が大きい
    • ガバナンス・組織・資源:既存の利害を再編する必要があるが,現在の分権システムでは軋轢がある=リーダーがどう乗り越えるかが問われる。
    • 資金獲得