- 人間にとって一番大事な経験は知的経験=教養に支えられた個々人の決断によって獲得された実践的な体験。教養は決断を促すものであり,決断の精度を上げていくものが教養。実践を伴うものこそが教養であり,教養は社会を動かす力そのもの。
- 設置基準の大綱化はSimplification。
- 個性的と協調的の矛盾を克服したところに立てる人が教養人。
- 若い時代に集中的に行う読書が個性を大いに育む。
- 日本語,英語ともう1つの3言語主義が,異文化を理解し個性を磨く。
- 人間は経験の生き物であり,どのような経験をしたかで人の判断基準は大きく変化する。
- 知識があってもアイデンティティがなければ,ただの博識の人。
- 知識の獲得には主体性が不可欠,それは家庭教育が担うもの。
- 武士道はアイデンティティ獲得の上で有用。
- 欧州人が好むバラは複雑で甘美の下にトゲを隠しているが,桜は刀も毒も持たず単純であるが故に美しい。
- 知識を使い,考察を深めるために,統計的考察と批判的考察がある。
- 人文科学や社会科学を含めてArts。本質をつかむ,つまり決断のプロセスがArts。本質を見抜く目は人間の外ではなく内にあり,選択や決断を養うには経験の蓄積が欠かせない。国境を越えて価値を認められるものを本物と呼ぶ。
- 教養を深めることが個人にとって快楽であると同時に,周りの人のための決断によってより深い達成感があるものでないといけない。
- 単位互換するにはカリキュラムにインターナショナルコードが付いていなければならない。
- 家族が共有する図書がよい。ちびくろサンボ,モモ,マゼラン,車輪の下,おろしや国粋夢譚。
- 日本を知る本もよい。三四郎,人間失格,石光真清の手記。
- 多様な人生に触れる本。狭き門,若きウェルテルの悩み,シーシュポスの神話。
- 国際教養大学の必読書。武士道,三酔人経綸問答,菊と刀,文明の生態史観,論文の書き方(清水幾太郎),万葉秀歌,文名が衰亡するとき。
- 世界を広げる本。文明の衝突,モゴール族探検記,平和の代償,創造の方法学,職業としての学問,革命について。
自身の自伝を交えた教養大学設計論。しかし,この自身の経験の部分が,結局教養の大切さを示している部分でもある。