2023/04/25

Ruan, J., Cai, Y. & Stensaker, B. (2023) University managers or institutional leaders? An exploration of top‐level leadership in Chinese universities, Higher Education.

  • 中国の大学の二重統治機構=学長と党書記
    • 両者は自らのリーダーシップをどう認識しているのか?
    • →象徴的より構造的=組織のリーダーよりも経営者の自認(⇔中国外では象徴的次元が強調される)
  • RQ
    • 中国の高等教育機関のトップレベルの指導者は、自らのリーダーシップをどのように認識しているのか?
    • 中国の公立高等教育機関では、どのような配置がなされているのか?
    • Bolman-Dealフレームワークは、中国の状況においてどの程度適切か?
  • 「中国の特色ある高等教育」=イデオロギー的パラドックス=機関の自律性(グローバル思想)⇔実質的な権限は国家(檻の中のダンス)
    • ただし、実態は複雑
      • 学長になると、党書記と同じ共生上の地位を得る
      • 学長になるには、政府高官と同じ基準を適用される
      • しかし、学長はアカデミックに関心、党書記は政治に関心
      • 大学長会議の党員は中国共産党大学委員会の委員
      • つまり、学術的役割と政治的役割が融合する
  • Bolman-Dealの4つのリーダーシップフレーム:リーダーが組織を見る方法、とるべき戦略的行動、役割をどう果たすかのモデル
    • 構造的フレーム
      • リーダーの優先:目標の明確化、組織構造と環境の整合性、目の前のタスクに適した役割と関係の確立
      • 効果的な組織:方針、連携、権限の範囲が明確に定義され、一般に認知されている。合理的な構造が確立されているため、メンバーは自分の義務や貢献を認識
    • 人的資源フレーム
      • リーダーの優先:メンバー
      • 効果的な組織:スタッフが組織に対して献身的かつ忠実であり、彼らの個人的なニーズや目標が満たされる組織
    • 政治的フレーム
      • リーダーの優先:組織を利益闘争の場として理解(権力基盤を構築し、感受性を発揮しながら適切に権力を行使すること)
      • 効果的な組織:政治的現実を認識し、紛争を解決したり対処したりする
    • 象徴的フレーム
      • リーダーの優先:織をユニークなものにすることに熱中し、その情熱を人々に伝える。
      • 効果的な組織:意味を創造し、スタッフに方向性と目的を与える要素を特定すること
  • Bolman-Dealの功績は、経営的有効性とリーダーシップ的有効性を統合したこと
    • 経営的有効性=構造的志向と密接に関連→リーダーが現状維持を好む→管理者の役割を果たしやすい
    • リーダーシップ的有効性=政治・象徴志向と関連→リーダーが変化を好む
    • 両方に関連=人的資源
    • どのリーダーがマネジメント志向かリーダーシップ志向かを判別するために、このモデルを使った
  • 調査設計:6人のインタビュー(全員女性←男性にコンタクトしたがボツ)
    • コンビニエンスサンプリング+スノーボールサンプリング:国際会議でアプローチ→個人的コネクションで研究参加
    • 1名が学長兼党副書記長、他はリーダーポジションなし(副学長、党副書記長)
  • 結果
    • 4フレームは全て発現した=リーダーが多様な認知レンズで自分の組織やリーダーシップを捉えている
    • 発話頻度:構造が支配的、人的資源が2番目、その他は低頻度(⇔アメリカ・カナダでは象徴的が高頻度)→経営的有効性は高いが、リーダーシップ有効性は低い
    • 中国は階層的な社会的価値観=経営慣行が権威主義的になりやすい=組織への信頼が低い→リーダーシップを活用するイノベーションが困難
    • 西洋=個人主義⇔中国=集団主義(個人のニーズよりも集団の調和・社会的義務を重視)
      • →リーダーは、他のリーダー、部下、利害関係者との関係構築に特別な注意を払う
      • 形式上の最高機関があっても、党幹部が出席して合議制の意思決定を行う
      • 研究参加者も、アカデミックリーダーと政治家を区別せず、どちらも必要と言う
      • →曖昧な二元論は内部対立を生みやすいが、実際にそれを実感している人はいない
  • トップリーダーは、学長と党書記を行き来するなど、キャリアの中で流動的、時間の経過と共にリーダーシップのあり方の考えが変化するのではないか
    • →Bolman-Dealモデルは、中国の大学を理解するには有用でない
    • →制度的視点を取り入れるべき(制度的環境=リーダーシップが組み込まれている政治的領域や統治機構を無視できない)
    • →制度論者は、組織的なリーダーと制度的なリーダーを区別している(Washington et al.2008, p.720)
      • 前者は道具的に目的を達成することを好み、後者は組織の実践を導く上で核となる価値や規範を重視する

2023/04/24

Lee, J,. Yat Wai Lo, W. & Abdrasheva, D. (2020) Institutional logic meets global imagining: Kazakhstan’s engagement with China’s Belt and Road Initiative, Higher Education

  •  高等教育のグローバル化=ロジック間の葛藤を高める
    • カザフスタンを事例に、大学が一帯一路構想に関与する動機を解釈する。
    • → 同型の圧力に屈したり、新自由主義的な文脈から国際化を模倣したりするのではなく、現実的な利益を得るために部分的な代理性を発揮していた
  • 目的:カザフスタンが高等教育を通じてBRIに貢献していることを明らかにする(執行部の視点で、BRIに乗って国際的活動を推進する動機を明らかにする)
    • ← 制度ロジックを用いて分析する
    • ↑ 新制度論が論じる同型性を想定するのではなく、構造とエージェンシーの間の複雑な関係を明らかにできるため
  • Shields and Watermeyer(2020)の貢献:英国の大学の制度ロジック=自律的(知的探求と社会批判の伝統を守ることを推進)、功利的、管理的(競争環境に置き、生き残るためにヒエラルキーと官僚主義を正当化)
  • 方法:BRIスキームで中国側と協働した経験のある副学長、副学部長、学部長、国際部長へインタビュー、10機関17名、大規模国立大から小規模大まで
  • 政策について
    • BRIは曖昧で修辞的、現実問題に踏み込むには物足りない
    • 中国との共同活動は控えめ、留学生もほとんどいない
    • 中国との文化的なつながりを強調する取り組みなのに、文化に言及する人がいない
  • 制度ロジックを明らかにするための構造化質問
    • BRI関係の大学と協力する際の目標は何か?
    • BRIの文脈で、あなたの大学が達成したマイルストーンは何か?
  • 10機関中8機関で、BRIとの関わりを支える中心ロジックは功利主義的(=中国中心主義ではなく、カザフスタン中心主義)
    • 功利主義となる3つの動機
      • 社会に中国語にニーズがあり、カザフスタンの学生が中国の教育を受けられるようにしたい(留学+ブランチキャンパス)
      • 国内に雇用ミスマッチがあり、卒業生の雇用確保のために中国語を学ばせたい
      • カザフスタンの教育の質の低さ→中国で学ぶべき
    • 中国との関係はトップレベルで起こっているだけで、実行に移されていない、具体的な情報も持っていない。
      • ↑歴史的に中央集権的な意思決定と、政策の失敗に対する懲罰的な措置がシステムとしてある
      • →組織の自律性を高める努力はあるものの、機能していない
    • BRIは中国側の意図するプラットフォームとして機能せず、カザフスタンにとっての収益拡大・雇用拡大・中国式教育へのアクセスの3つの実利を得る手段と認識されている。
      • ←背後に公的資金減少を補う動機がある。
      • 組織は、社会的文脈に縛られた複数の制度ロジックの上で活動しながら、絶えず直接的な利益を求めている

    2023/04/23

    Henningsson, M. & Geschwind, L. (2020) Recruitment of academic staff: An institutional logics perspective, Higher Education Quarterly,

    • 採用:有能な応募者を特定し、引きつけ、その職業選択に影響を与えるための組織の集団的努力(Playhart, 2006)
    • スウェーデンの国立大学システムの特徴:分権化と規制緩和 ⇔ 強力で保護的な労働法
    • 3つの職:正教授(professor)、准教授・上級講師(lektor)、助教授・准上級講師(biträdande lektor)
    • スウェーデンは、学術職の移動が少ない(インブリーディングが多いから?)
      • 教授の7割は出身大学の学位を持つ
      • 62%の教授職が内部候補者
    • 研究方法:7大学14学部長にテニュア採用についてインタビュー(採用のプロセス、良い採用とは)
    • テキストデータを制度ロジックで分析
      • 競合する制度ロジックが、組織における矛盾の説明と理解をもたらす+ミクロとマクロの両視点を兼ね備えている
        • マクロ視点:制度に関する構造的な見方ができる
        • ミクロ視点:構造的な視点を行動・プロセスに結びつけ、個人のエージェンシーを分析に入れられる
        • ↑:「個人が物質的な生存を生産・再生産し、時間と空間を組織化し、社会的現実に意味を与える、社会的に構築された歴史的パターンの物質的実践、仮定、価値、信念、規則」(Thornton and Ocasio 1999)
        • ↑:ロジックが、学部長に対して、どのように採用活動を行うかについての認知的・実践的テンプレートを提供する
        • 大学は複数のロジックが共存する→市場主義的改革は、既存の環境を置き換えるのではなく、現実が重層化して、役割・アイデンティティ・資金・ガバナンスがハイブリッド化している(Canhilal 2016, Christensen et al 2018, Wnag & Jones 2020など)
        • Shields & Watermeyer(2020):自律的、功利的、経営的の3つのロジックを特定。
    • 調査結果
      • 学部長が語る採用の6ロジック:国家、市場、地域、家族(以上、Thoronton 2012のもの)+学問、経営者
        • 国家:国立大学は国の機関、法律に基づいて行動、公的資金で運営、透明性と正義が重要、事務局が制度と規則を遵守することで維持
        • 学問:実力主義、地位に就くための最重要要因、査読システムで維持、同僚性アカデミックガバナンス
        • 経営:ラインマネジメント・アドミニストレーションが組織の効率性を高めるための手続きを規定する(ただし、論理と役割は別。学部長が経営ロジックに従って行動する必要はない。)
        • 市場:学生、教職員、資源を求めて国際市場で行動する事実
        • 地域:研究グループの価値観を共有して大切にすること
        • 家族:家族への忠誠が正当性の源
      • 国の論理に従った透明性と正義が基本的な理想
      • 官僚的手続きによるプロセスの長さが問題←長いプロセスに耐えられるのは内部候補者のみ
    • 公募の始め方:メインは教育内容と学生数
      • 自由度・柔軟性を生むために任期付きポストを使うがこれは物事をうまく進めるための方便
      • 任期なしポストは、公募と競争的評価
    • 公募:基本は広い公募(=エリート主義的理想) ⇔ 応募者が多くなり処理が回らなくなる
      • 候補者を絞るために、条件を限定した公募を行う
      • コミュニティロジックに基づく協調性を盛り込むこともある
    • 候補者決定:基本はピアレビュー。

    2023/04/11

    Royston Greenwood, Mia Raynard, Farah Kodeih, Evelyn R. Micelotta & Michael Lounsbury (2011) Institutional Complexity and Organizational Responses, The Academy of Management Annals, 5(1), 317-371

    • 制度ロジック:組織の現実をどう解釈するか、何が適切な行動を構成するか、どうすれば成功するかを規定する包括的な原則の集合(社会的状況をどのように解釈し、機能させるかについてのガイドライン)
    • なぜ組織はロジックに従うのか?:重要な参照先からの支持を得るため
    • 組織は基本的に複数のロジックが働いている→組織が経験する制度的複雑さのパターンは固定的ではなく、組織内のプロセスによって形成される
      • 例:新興組織=ロジック間の対立激しい→特定ロジックの重要性が浮き沈みする
      • 例:成熟組織=ロジック間の安定した優先順位がある
    • フィールドレベルの研究では、ロジックの垂直的な入れ子構造は注目されず、水平方向の複雑性に注目してきた。
    • 垂直・水平のロジックの複雑さは、専門職や教育サービスで多い(職種が多いため)。
      • →2つの研究の方向:(1)複雑なロジックに直面した時の組織が採用する戦略、(2)複雑なロジックが組織の構造と実線にどう反映されるか
    • 分析枠組み

    • 先行研究の特徴
      • 2ロジックの検討が多い→多ロジックがもたらす問題を見落とす。
      • 2ロジックの非互換性に注目:対立・競合という暗黙の前提→ある文脈で非互換的なのに、別の文脈では調整することを捉える必要がある。
      • 断片化による組織が直面する複雑さの増大:複数のロジックが調整されない、メンバーによって別々に表現されている
      • 中心組織と周辺組織での複雑さの経験の違い:前者はより複雑、後者はより複雑でない
      • 組織構造は、複雑さをどう経験するかを形成し、利用可能な組織的対応のレパートリーを決める。=組織は、メンバー・グループが制度的な対処方法を理解・解釈・実行する場
      • 組織アイデンティティは、複雑さに直面した際の組織の裁量を形成する。=複雑さへの対処方法を理解するには、アイデンティティは明確に取り入れるべき(ただし、各アクターがアイデンティティを肯定的・否定的のどちらの認識か、その強さはどの程度かに注意)
      • 複雑さへの対処法としてのデカップリングの注目度が上がっている:デカップリングは、メンバーのモラルや生産性にどう影響するか? 
      • 両利きのハイブリッドな構造的配置を重視すべき:あるロジックの経験がないとハイブリッド化が容易
        • ハイブリッドを使用することを求める組織アイデンティティが求められる

    2023/04/10

    Upton, S. & Warshaw, J. (2017) Evidence of hybrid institutional logics in the US public research university, Journal of Higher Education Policy and Management, 39(1), 89-103

    •  カリフォルニア3大学の公式文書の比較
      • 文書は構造的な結果、意味がないという批判もあるが、文書化された記録は重要な意味を持つ。
      • 1200頁から研究、教育、エンゲージメントを抽出、抽出された200頁をテーマに沿ってコーディング。
    • 比較結果
      • 研究
        • バークレー:広さと深さ、ミッション推進エネルギー
        • イリノイ:他より明確、学際性の支持
        • ストーニー・ブルック:卓越性、パートナーシップが優先事項
      • 教育
        • バークレー:州外・留学生増加目標、公益奉仕、市民育成
        • イリノイ:州外・留学生増加目標、経済的・労働的利益
        • ストーニー・ブルック:リベラルアーツ教育の重要性、市民準備教育
      • 外部コミュニティ・エンゲージメント
        • バークレー:社会のための活動の重視
        • イリノイ:地元の生活の質向上
        • ストーニー・ブルック:経済的な使命の強調
    • 3大学は、市場原理・経済発展・労働力スキルに言及して正当性を訴える産業ロジックと、社会的目標・伝統的学術理念に言及して正当性を引き出す社会制度ロジックが共存している。
    • 組織的同型性はないのでは?
      • 例:3大学ともエンゲージメントを強調したが、その方向性は違う:バークレー=州全体、イリノイ=地元シカゴ市
      • ミッションや価値観に共通点はあるが同じではない
    • ある論理に象徴的に固執することで、別の論理に結びついたアイデンティティを維持しやすくする(システムゲーム的行動)
      • ←あるロジックの採用は、本質的に政治的プロセス
      • ある視点(州外学生増の強調→財政持続性アピール)が前景化する一方で、他の視点(高学歴人口増→州の経済利益増)が前景化することもシステムゲーム的行動で説明できる
    • イリノイの事例:産業ロジックの採用は、社会制度ロジックに新たな刺激を与える=ロジック間の相互依存を示す可能性

    2023/04/06

    Kezar, A. (2005) Redesigning for collaboration within higher education institutions: An exploration into the developmental process, Research in Higher Education, 46(7), 831-860

    •  一般に大学は、協働を支援する構造になっていない(サイロ、管理部門の官僚制・階層性)
    • 協働の「障壁」を理解することが重要
      • 事例研究として、教員と学生、学際研究・コミュニティベースの研究、チーム教育・学習コミュニティ、クロスファンクショナルチームの4事例を検討する
    • 協働を可能にする状況をつくるための8つのコア要素:これらの再設計が必要
      • ミッション、統合構造、キャンパスネットワーク、報酬、上位職の人の優先意識、外圧、価値観、学習
      • 調査では、個人的な仕事を支援する文化→共同作業を促進する文化へ、組織がどう移行したかを検証する
    • 協働の定義:課題領域の自律的な利害関係者のグループが、共有されたルール、規範、構造を用いて、その領域に関連する課題について行動・決定するための対話的プロセスとそれに関与するプロセス
      • プロセスが双方向のプロセスを伴うことが重要
    • 協働性の発展を研究した5モデルを整理:Mohrman et al.、Doz、Ring and Van de Ven、Arino and Torre、Kanter
      • 各モデルの主要な構成要素は4つ:発展の推進力(学習、関係性、外部条件、評価)、発展の段階、公式・非公式プロセス、初期条件

    • Mohrman et al(1995)
      • 発展モデルの重点領域:(1)基盤づくり(価値観を明確にして成果を特定、協働プロセスを学習、組織問題を診断)、(2)設計・再設計(チーム設立、支援)、(3)評価
      • 発展プロセス:戦略やミッションの再設計→教育・研究内容の変更→協働のためのトレーニング、協働原理に基づく新しい役割・役職・構造変更→協働を支援するためのプロセス変更→報酬設定(協働の動機づけを高めるため)
    • Ring and Van de Ven(1994)
      • 発展モデルの段階:(1)交渉(期待の共有、信頼構築、交渉)、(2)コミットメント(合意形成)、(3)実行(システム導入)
      • モデルの鍵:明確な目標、良好な対人関係、交渉(特に非公式な交渉プロセスが、公式のプロセスよりも重要)
    • Doz(1996)
      • 環境、タスク、プロセス、スキル、目標等の面での学習が、協働の発展に必要
      • Ring and Van de Venよりも学習と公式プロセスが重要
    • Arino and Torre(1998)
      • 学習よりも人間関係・ネットワークが協働の発展に重要
    • Kanter(1994)
      • 学習・公式プロセスより、関係性とネットワークが重要
      • 初期段階での信頼とインフォーマルな関係性に関連がある
    • 調査設計:どのように協働の文脈が生まれ、成長し、実行され、成功・失敗するか
      • 学習、人間関係、公式の評価がプロセスの発展にどの程度重要か?
      • 必要な初期条件があるか?
      • 正式な評価と非公式プロセスの役割は何か?
    • Unique case sampling(Stake 1994):事例に共通する特定の特徴の基づいて事例を特定する、その中で出現する特徴的な現象をよりよく理解する
      • →様々な分野で高い協働をしている機関を選んだ、少数の優れた協働があっても組織の特徴を反映していないかもしれない
      • アンケートで協働の状況を把握し、深さや質に基づいて選定
      • エリート機関や大型資金がない一般化可能な機関を選定
      • →公立4校を選定
      • インタビュー、文書、観察の混合法、書く機関20回計80回のインタビュー
      • スノーボールサンプリング(特定の活動ではなく、組織内の多くの人を対象にするため)
      • 協力者の記憶に依存するため、プロセスの展開については、対象者の認識を反映したものであることが限界
    • 結果
      • コラボレーションの3ステージ
        • コミットメント構築:外圧、価値観、学習、ネットワーク
        • コミットメント:優先順位、ミッション、ネットワーク
        • 維持:統合構造、報酬、ネットワーク
      • 人間関係は3段階全てで重要、学習と外部環境変化は第1段階で重要、学習は第3段階で重要
      • 大学人は目標や報酬よりも、人間関係で動かされる可能性が高い(Birmbaum 1991)
      • まずインフォーマルプロセスを重視して、その後に公式プロセスを確立する
      • しかし上位職は非公式プロセスに任せられないので、リエゾンオフィスなど、公式インフラを提供する、基盤なしには協働は推進できないのに

    2023/04/05

    Blanco, G. & Metcalfe, A. (2020) Visualizing Quality: University Online Identities as Organizational Performativity in Higher Education, Review of Higher Education, 43(3). 781–809

    •  大学の品質エンブレム主義を、リオタールのパフォーマビリティ概念で分析する。
    • 今の大学は質よりも名声を優先している。
    • 大学のブランディング:特定の価値の支持を構成する→マーケティングキャンペーンを通じて、個人主義、起業家精神等の新自由主義的な価値と一致する。
    • スクレイピングで、大学ウェブサイトのプロモーションシンボルの使用状況を収集
    • ポストモダン社会での大学:目的や機能が明確でなくなる→効率性が魅力的になる(=収入増、効率向上による正当性の向上)→問題は効率性を通じた正当性主張が、教育・研究の文脈から切り離されること=正当性の危機
    • 調査設計
      • AAU加盟校62大学のウェブサイトのaboutページの内容分析
      • 類似性顕著:学生写真、ランドマーク、ソーシャルアイコン、アクレディテーション、ランキング、ノーベル賞
      • 研究、国際化のアピール
      • パフォーマティブな効率性の見た目は、数字の表示に異存している