2019/04/04

隠岐さや香(2018)『文系と理系はなぜ分かれたのか』星海社新書


  • 啓蒙思想:普遍的な人間の理性を解放することで、人間は自由となり、自然の支配と社会の変革を実現していけるという考え方。
  • フランスのアカデミー:自然科学は比較的自由な研究を許したが、人間社会に関する研究や思想は王国の栄光に役立つものでなければならなかった。
  • 逆にイギリス・オランダ(新教を選んだ国):言論の自由が保障された。オランダは出版が自由だったため、政治・経済に関する出版と言論の場が確立していく。
  • 百科全書:人間の3つの能力「記憶」「理性」「想像力」で学問を分類。
  • ベルリン大学:国家からの学問の自由を掲げた。
  • リービッヒの実験教育:均質で訓練された研究者集団を短期間で育成できた。一方で幅広い教養を身につけずに卒業する学生を増やした。
  • 客観的な自然観=人間はバイアスの源、神を離れて人間中心の世界秩序を求める立場=人間は価値の源泉
  • 文理の決定的場面:1910年代、中等教育について定めた第二次高等学校令第8条、行動学校高等科を文科と理科にする。大学入試準備段階で2つに分ける方式が定着。日本の大学が法学と工学の実務家養成を目的に作られ、その選抜機関として機能していたため。ドイツ=共通試験に受かればどの学部も選べる、英国エリート大学=数学から古典まで広い知識を競う。
  • 国家建設と産業振興のための分野は国立大学、それ以外の価値観が入り込む分野は高い授業料が必要な私立大学。
  • アカデミックキャピタリズム:大学経営の市場化・自己収入増加+高授業料と教育ローン。