2018/09/07

大森不二雄・高橋潔(2018)「高等教育研究と経営学理論の対話から見えてくる新視点」『東北大学高度教養教育・学生支援機構紀要』4,227-237


  • 経営が求められる背景:より少ないお金でより多くの仕事を求められるようになったため+高等教育自体の変化(大衆化・多様化、経済イノベーション、地域貢献)。
  • Bryman 2009:全学レベルで効果的なリーダーシップ行動特性=同僚性的要素と系絵主義的要素が混在。二分法の狭間でバランスを取りながら役割を果たしている。← ジレンマとも呼べる。
  • 大森 2014:英国で同調性を促すコンプライアンス文化が大学組織の創造性やイノベーションを妨げる弊害を指摘。政策主導の質保証が、緊密な共同の必要性から同僚性的関係が改善されたことも指摘。
  • イノベーションとガバナンスは根本的に矛盾(青島 2015)。PDCAサイクルもイノベーションを阻害(加登 2008)。高等教育政策はこうした矛盾に無自覚。
  • イノベーションは社会に価値を生み出して事後的に認識される=不確実性に支援と資源配分が必要という矛盾した要求が存在する。
  • 青島 2017:資源配分の合理的理由という問題を克服するには、資金源の多様化をしなければイノベーションにつながらない。← イノベーションは多様性から生まれる。
  • マネジャー=部下の才能・知識・経験を業績に結びつける ⇔ リーダー=よりよい未来を描き、未来に向けてメンバーを団結させ行動させる
  • 現代のリーダーシップ理論はビジョン(≠目標)の重要性を強調する。
  • 教育研究のイノベーションには、教職員が自律的で多様でなければならない。これは相互不干渉という従来型ガバナンスではなく、緊密な協力と相互支援を伴う真の同僚制と一体でなければならない。