2008/04/04

宮崎伸治(2001)『英語うまいと言われる和訳の技術』河出書房新社

本書は、翻訳家である著者が英文和訳のテクニックをまとめたものである。
以下はいずれも経験的に実践していることだが、あらためてまとめるとわかりやすい。漠然と翻訳には自信があったが、方向が間違っていなかったことを確認した。前の文献が古すぎたので、最近のものにも一通り目を通すべく読んだが、翻訳をするなら一度は読んでおきたい本と言える。

・できるだけ短い日本語で表現する
・数字は単位をつける、単位は日本のものに換算する
・超は more than, over、以上は or more、未満は less than, under、以下は or less
・-nessは文脈から日本語を補う
・無生物主語は受け身で訳す
・yes, noは内容と対応する、ただし否定で聞かれたらyesを「いいえ」と訳す
May I smoke? Yes→いいですよ
Do you mind if I smoke? Yes→だめです
・名詞を動詞で訳す(I am a good swimmer.)
・略語は元の意味を明示

・単複で意味の変わる単語
air(空気) airs(気取り)
advice(アドバイス) advices(通知)
ash(灰) ashes(遺骨)
color(色) colors(軍旗)
day(日) days(時代)
letter(文字) letters(文学)
pain(苦痛) pains(骨折り)
spectacle(光景) spectacles(眼鏡)
ruin(破滅) ruins(遺跡)

・読み違えやすい単語に注意
respective(それぞれの) respectable(体裁のよい) respectful(敬意を表する)
sensible(思慮のある) sensitive(感じやすい)
stationary(動かない) stationery(文房具)
principle(原理) principal(主な、第一の)
particular(特別の) peculiar(特有の、固有の)
その他、narionalとrationalとかも。

・全体否定と部分否定を明確に訳す
I have not read both books. どちらも読んだわけではない(部分否定)
I have not read either book. どちらも読んでない(全体否定)