松下佳代・前田秀樹・田中孝平(2022)『対話型論証ですすめる探究ワーク』勁草書房
- 論題には3つのタイプがある
- 事実論題=事実の有無・真偽を議論の対象とする(日本で原発が最も多いのは福井県である)
- 価値論題=価値判断を議論の対象とする(地球温暖化対策には原発の活用が大切である)
- 政策論題=行動や政策の是非を議論する(原発を廃止すべきである)
- 政策論題は、事実論題と価値論題の双方が多層的に含まれる構造がある
- コロナ禍の教育格差拡大を食い止めるには、オンライン授業を徹底させるべきだ
- →事実:高校生の間に教育格差がある、教育格差拡大にはオンライン授業が有効
- →価値:高校生の教育格差は重大な問題だ、オンライン授業は対面授業よりも優れている
- 問題・課題・問いの関係
- 問題=ある対象や状況についての問題意識やその背景のこと。そこから設定した課 題や問いを包含する。
- 課題=疑問だ、解決すべきだ、知りたいと思う問題の領域や具体的な事柄。
- 問い=課題の粒度を小さくした問い。そのなかで探究上の問いをリサーチクエスチョンという。
- →問題=貧困をなくそう→課題=貧困層への社会保障制度の拡充、貧困国への交際支援の拡充、貧困層の医療の不平等、→問い=住む地域の経済的な豊かさによって受けられる医療に差が生まれている現状をどのように解決すればよいだろうか?
- 課題は、踏み込んで探究したいと思う領域や具体的な事柄を指す。課題は、現状と理想のギャップから見つけるとよい
- 問いは、視点を変える(5W1H)・規模を変えるの2つで作る
- リサーチクエスチョンは、なぜ→どうなっているのか→なぜ、でつくる。
- 仮説を立てる
- 仮説を思いつくように文献を読む(メウロコ、ハゲドウ、ナツイカ、ハゲパツ)
- 仮説のうち、根拠や対立する主張への反駁を通じて正当化されたものが主張(仮説が主張になるのは、論拠で正当化された後)
- 論拠・理由づけのタイプ
- 因果関係:事実=原発付近で奇形の花が生じた、論拠=放射線を受けると動植物に奇形が生じることがある、主張=この花は原発事故によるものだ
- アナロジー:事実=Aは性質Pをもつ、論拠=AとBは類似している、主張=Bも性質Pをもつだろう
- 規範:事実=死刑を執行することは罪を償う機会を奪う、論拠=何人といえども、罪を償う機会を奪ってはならない、主張=刑制度は廃止すべきだ
- 権威:事実=XはPと主張している、論拠=XはPに関して信頼できる専門家である、主張= Pは正しい
- 結論の形
- 事実論題=XはAである
- 価値論題=Aはよい
- 政策論題=Aを行うべきだ