2016/05/20

「公立大学の展望」『IDE現代の高等教育』No.580,2016.5

清原正義「公立大学の展望」

  • 一般に理事長は経営,学長は教学を担うと考えられるが,実際の運営では経営と教学の重なる部分も少なくない。規模の小さい公立大学で経営と教学を分ける必要性は乏しい。
  • 公立大学の理事長にも,人事,施設整備,組織再編,広報など戦略的経営が必要な分野が増え,この状況に対応する理事長の専門性が要求される時代になっている。


奥野武俊「公立大学法人の諸問題とこれから」

  • 公立大学協会では,理事長と学長の一体型と分離型は,原則論や組織論だけで論じることは難しいことが明らかになった。
  • 公立大学では,設置主体としての地方自治体首長,議会,行政の意向が教学面に大きく働くこともあり,大学運営にあたってこれらの関係作りにかなりの力を割かなければならない。


大崎仁「大学運営のメカニズム アカウンタビリティと質の保証」

  • アカウンタビリティが会計処理だけでなく事業全般に用いられるようになったのは,新自由主義の公共サービス改革の一環。
  • アカウンタビリティには説明責任を果たせという説明要求の要素がある。大学の説明内容が要求にあっているかを確認するには,自己点検の公表では不十分であり,第三者評価が登場する。
  • イギリスは,学長はカウンシルにリポートする。日本はこくみにゃ社会に対して説明責任を果たす。そうであればその方法は,情報公開。
  • 第三者評価は,評価の基準・方法を第三者が決めるので,アカウンタビリティを超えて学外者による質保証になる。これはアメリカのアクレディテーションである。