豊田義博(2011)「キャンパスライフに埋め込まれた学習」『Works Review』6, 8-21
- 大卒若手社会人の迷走は,大学を出る前に組み込まれているのではないか。例えば就活は,形成された自己アイデンティティを第一志望企業が解体する意味で迷走要因(=キャリアビジョンを作り上げてエントリーシートを作ったのに,入職後の仕事は想定通りでない)。
- スムーズに社会に適応する人とそうでない人の違いは何か?を高選抜度大学卒業生面談調査で分析。
- 適応者の特徴:異なる価値観を持つ集団に身を置き,PDSサイクルで修行しながら葛藤を繰り返す。その敗北感から自己を相対化し,志向や適正を発見する。
- 不適応者の特徴:
- 有意義な経験をしたと思い込んでいる(異なる価値観を持つと思った集団が実は同質的,マニュアル的プロジェクトを仕切ったと思い込む,有能感を高める受験勉強)
- 挫折・葛藤の回避(挫折体験を他者のせい・相性のせいにする。適応の機会を逃し,不適応の負の連鎖に入る。)
- 濃密集団への帰属が1つに偏っている
- 不適応の事例:国際交流NPO,意識の高い社会貢献活動に従事することで自身の存在意義を確立,イベントプロデュースで有能感を感じるが,先人がパッケージ化したもので,社会的意義が高いという認識が挫折や敗北感を遠ざける。