金井壽宏(2002)『仕事で「一皮むける」』光文社新書
- 組織の側はエンプロイアビリティの高い人に見合ったエンプロイメンタビリティを持っているかどうか、検証の必要がある。企業の中には、一皮むけた経験がリッチな会社とそうでない会社がある。
- 初職のイニシエーションでは、職場集団のメンバーに自分も仲間の一員として認めてもらうこと、職場の課題に仕事面できちんと貢献できることを認めてもらうことの2つができて一人前と認められる。
- アメリカではスタッフ数が少なく、トップが自分で情報を集め、考え、実行する。反面、現場の人たちの会社に対する忠誠心は少なく、マネジメントは難しい。
- 人の話をよく聞くことが基本だが、よって立つスタンスがぐらつかないことも大事。相手の話を聞くほど吸い込まれてしまい、自分を見失う。基盤・スタンスを変えず、譲れない一線を守ることが大事。
- どの職種にも、課題の発見・提起(What)→課題を分析してやり方を考える(Why)→実行する(Do)→結果を検証する(Check)という仕事のサイクルがある。Do, Checkはスキルペースで、スペシャリストやジェネラリストはこれに属するが、プロフェッショナル・リーダーは、コンピテンシーが重要で、What構築能力がその中核。
- トップは経済環境や時代変化に転嫁するが、常にわくわくするプロジェクトが出てくるようにするのがトップの責任ではないだろうか。若い世代に絶えず良質なプロジェクトがボコボコ生まれる土俵を作り、戦略を立てているかと問いたい。
- 各部門にいると、その部門なりの世界があって、そこの価値観やそこから見える景色で物事を見ている。
- 戦略的自律性は、研究者がどのような研究領域を選び、何をテーマとするかを自分で描ける自律性。戦術的自律性は、研究者として道具箱の中から自由にツールを選ぶ自律性、どんなテーマでも紀要にこなす自信があるから、テーマは上から決められてもいいが、テーマへのアプローチは任せてほしい人。任せ方の問題は、一方を他方に任せるミスマッチで説明できる。
- 他人の一皮むけた経験を読んでも、一皮むけることはない。
- 節目であることの気づきには4つあり、このままでは具合が悪いと思ったとき、メンターが今が節目と伝えてくれるとき、ゆとりや楽しさが感じられるとき、カレンダーや年齢的な目印。
- 大半のキャリアは、計画された偶然(planned happenstance)の上に成り立っている。
- 節目では局面から逃げない。それは、使命感、誇り、あきらめ、開き直り、覚悟など。