小沢和彦(2015)「ラディカルな組織変革研究における一考察」『日本経営学会誌』36,74-85
- 2つの組織変革:基本的に対立している
- ラディカル:環境変化が激しい時に重要、短期間に素早く行われる、計画的変革を想定、トップ主体、「システムの根本的な性質と状態の変更」
- インクリメンタル:大きくない変化にフィットする変革、長期間の蓄積で行われる、創発的変革を想定、トップとメンバー主体、「安定的なシステムの中で行われる変更」
- この2つは組織がどの程度変わるかという次元で分類している
- 組織変革の定義は定まっていない
- 「組織の主体者(経営主体)が、環境の変化がもたらす複雑性の中で行う組織の存続を確保する活動」
- 「時間の経過とともに、組織の形態、質、状態が変化すること」
- 「組織の構成要素の変更」
- 有機体メタファーの組織変革論
- ライフサイクルアプローチ:ラディカルな組織変革を想定
- 断続的均衡モデル:インクリメンタルな変革を想定
- インクリメンタルを繰り返してもラディカルに至らないと想定←組織慣性が強いことを想定=既存の整合性を強める変革が選ばれる
- 90年以降は、インクリメンタルを繰り返してラディカルに至る研究←従来モデルがトップの役割に注目→メンバーに注目してラディカルを実現
- 創発的な変革=事前の意図を欠く=既存の整合性を必ずしも強めない→ラディカルな変革に至る
- これは組織慣性が弱い組織を想定している
- 研究の問題点:
- 創発的変革がラディカルに至るには時間がかかる
- メンバーが変革主体になると全体の整合性が確保できない
- 明確な事前の意図を欠く創発的変革は組織の有効性に寄与するとは限らない
- Plowmanほか(2007)の教会研究
- 上流階級のための教会→ホームレスのための教会、なぜ?
- コンテクストと行為のインタラクションを通し、ラディカルな変革に至る
- 創発的変革の蓄積が有効性に寄与したかは示せていない
- 組織慣性がどのようなメカニズムで生起し、どう対応することで変革につながるかを検討すべき