橋本鉱市(2020)「大学のミッションステートメントに関する一試論」『東京大学大学院教育学研究科紀要』59,61-67
- ミッションステートメント:作成プロセスで構成員を巻き込み、大学に対する自己認識を内面化させる機能も期待される。
- 英国:80年代以降、MS公表・戦略計画設定の義務づけ
- ドイツ:90年半ば以降、企業モデル採用、MS公表規定
- 日本:認証評価で大学の目的・理念等のMS項目を明記
- MS:非営利組織ほど明確にして組織への求心力と一体感を維持することが必要 → 構成員にどう共有されるかといったマネジメント面が重視される → MS公表規定の内容に踏み込んで、取り巻くフィールドのロジックを分析する組織社会学的研究へ(Morphew & Hartley 2006)
- MSプロセスの2つの利点
- 組織の業務命令に適合的な活動とそうではないものを区別する
- 共有化された目的意識によって、組織内のメンバーには刺 激や動機付けとなり、組織外のステークホルダーにはその特徴・価値・歴史を伝える
- MSはよく似た言葉の羅列=アイデンティティを伝達しない ⇔ 似ていることが重要(新制度派組織論)=組織フィールドにおけるゲームのルールに適合的
- Morphew & Hartley(2006)の調査
- 300の4年制大学MS、どの要素が大学カテゴリーに共通・特徴として現れるか
- 6カテゴリー(公立・私立×カーネギー分類)→大学を18種に分ける
- 地域社会サービス、宗教、リベラルアーツ、教育指向、将来への準備、多様性へのコミットメント、学生の発達、共同体意識の8要素を抽出
- 日本ではMSをどう特定するか?
- 建学の精神ではなく、大学の使命、理念、設立目的のテキストを収集
- 共通フレーズ:社会に寄与する人材・能力 の育成
- これに加え、各グループに特徴的な単語がある