谷川嘉浩(2017)「効果的なファカルティ・ディベロップメントの条件を考察する」『人間・環境学』26,107-118
- 適応よりも適応力(デューイ):現状に安定しない未熟性が、その力をつける主要な条件。
- 柔軟な適応力の涵養においては、注意を援用できる。
- 自動的注意:自己を機械的に没入させる注意(意識的な努力は一切ない)
- 反省的注意:目前の対象と紐づく目標と、その背後にある間接的目的を前提とする。
- そこには、間接的目的に紐づいた関心(対象と南からの繋がりの感覚を生じさせるもの)が必要。
- → 仕事(社会生活の営みを実験室で再現する活動)を教育に持ち込むべき。
- 注意を向けると対象に関する感覚が生じる。
- 正常な感覚は、なすべき活動を方向づける手がかりとして働く(=反省的な探求の方向性を決める手かがり → 感覚の相対性への注意が需要)⇔ 教室内の感覚観察:感覚の享受が自己目的化。
- 感覚:活動を方向づける手がかり ⇔ 思考:活動の目的・計画、実現の手段に関する手がかり → 感覚と思考の協働で、持続的な活動になる(問いや疑問を通じて自分の行為と想像をコントロールする)。
- クラフツマン(セネット):各々の対象に没入しながらも、遠くの目的に配慮しつつ、反省的に試行錯誤する態度が見出せる人。
- 教材への関心があれば、自動的注意は生じるが、反省的注意は生じない。教材に固有の魅力が必要。⇔ 講義を面白くしたり罰則をつけたりすることで注意を作る。
- 教材を無理に興味深く見せようとしない。実在する繋がりを実感させることで、教材を面白くすることが教師の役割。
- FDで涵養すべきものは、反省的注意を持続的に働かせる習慣。
- それには、共同体を要素の加算ではなく、何らかの全体論的な見方が必要。