林伸二(2001)「大学事務組織の改革の鍵」『青山経営論集』36(2),1-31
- Hambrick(1981)の研究
- 大学経営者:地位が高いほど、生産、規制、組織・管理の精査活動活発。
- 大学経営者は、病院・生保ほど生産セクターを重視しない(技術環境精査に積極的でない)。
- 生産セクターの精査活動を行う人は内部で強いパワーを持つ。
- 経営者のパワーと経営戦略に相関あり
- 防衛型戦略(既存サービスの質向上・低価格):生産セクターの精査活動活発=内部パワー強。
- 探査型戦略(新規プログラム重視):収益セクターの精査活動活発=内部パワー強。
- Milliken(1990)の研究
- 大学の資源依存性は、管理者が環境変化をどう解釈するかを決めるが、管理者の環境不確実性知覚・環境変化対応は左右しない。
- 資源依存性高=資源獲得可能性の低下への適応力低(=教育プログラムの魅力度への依存性・学生選抜方法の種類の多さへの依存性高)
- 大学組織の特徴は、環境の解釈プロセスに影響する
- 管理者の自組織有効性(環境変化適応力)知覚→環境変化解釈(自組織は有効=環境を脅威とみなさない)
- Pfeffer and Salancil(1977)の研究
- 大学運営の基本は管理方式ではなく、学部間のパワー不均衡と経営者のパワー志向にある。
- 重要な問題は、自己のパワーの維持・強化の観点から意思決定する傾向がある。
- 有力学部(パワー強学部)は、クリティカルでも稀少でもない資源について、自学部に都合のよい判断基準を主張する。
- パワー弱学部は、資源獲得能力が学内政治構造に関する知識・行動で決まる。
- 経営者とパワー強学部は対立関係にある(全学への追加資源をパワー強学部が獲得できない)。
- Graen(1977)の研究
- リーダーの上方影響力は、部下の職務態度と行動に強く影響し、満足度や業績も高い。
- Likert(1961)の連結ピン研究がベース。連結ピンは、大きなシステムを構成する会システムのリーダーで、部下に対する影響力(下方影響力)と上司への影響力(上方影響力)を行使し、対人関係能力や集団間の調整能力が求められる。
- Blau(1970)の構造文化理論(Theory of Structural Differentiation)の5命題
- 組織規模の増大は、管理スタッフの相対的な数を減らす。
- 組織規模の増大は、組織文化を高める(水平的と垂直的がある)。
- 組織分化の高度化は、管理スタッフの相対的規模を増加させる。
- 組織規模が増大している組織は、管理スタッフと組織分化の絶対的な規模が、組織規模の増加よりも小さい割合で増加する。
- 組織規模が減少している組織は、管理スタッフと組織分化の絶対的な規模が、組織規模の減少よりお小さい割合で減少する。
- なのに、大学では、組織規模が増大すると管理スタッフが増える(Cullen et al. 1986)。
- George and Bishop(1971)の研究
- 組織風土知覚=f(組織構造特徴に関するメンバーの知覚 × メンバーのパーソナリティ特性)
- 組織構造特徴とメンバーのパーソナリティ特性の間に調和があれば、組織メンバーは望ましい組織風土を知覚する
- この仮説は学校で支持された。
- Abbott(1974)の研究
- 大学の威信の高さは適応的目標(コスト減、社会ニーズ充足、学生教育、市民サービス、キャリア支援、社華人教育)の重視と関係がない。
- 財政基盤弱い→適応的目標重視
- 威信を高めるには、適応的目標以外の目標を重視する(?)。