- カーネギー単位とは、教育提供者との120時間の接触を1単位とする定義から成り立っており、これは1つの科目を毎日1時間ずつ、週5日、年に24週受講するという計算に基いている。
- 米国ハイスクールの学生は、一般的に毎年6~7つのカーネギー単位を取得している。
- これに対して、高等教育機関では、学生は単位時間(credit hour)を取得する。
- 単位時間は、カーネギー単位の考えを基に、学期あたりに教員と接触する時間数(contact hour)を週平均で換算する。例えば、3単位(時間)が取得できる科目の場合、毎週3時間の授業を1学期15週にわたって開講することになる。
- このような概念のもと、学期ごとにフルタイム学生の基本的な履修量である15単位(時間)を取得し、前後期併せて30単位を取得することになるので、4年間での学士号取得には120単位を取得しているということになる。
2017/12/28
カーネギー単位
2017/12/26
両角亜希子・小方直幸(2011)「大学の経営と事務組織」『東京大学大学院教育学研究科紀要』51,159-174
- 私立大学ガバナンスのパターン化
- 法人と教育研究の二重構造に注目
- 学長付帯型、理事長・学長兼任型、経営・教学分離型
- 理事会・評議会メンバー特性に注目
- 構成員参加型、執行部支配型
- 組織風土の実態や効果に関する実証研究は未開拓
- → ガバナンス特性、人事制度、組織風土が経営状態に与える効果を推定する
- 主な結論
- ガバナンス特性(オーナー理事長、職員理事存在、教授会自治強)は有意
- 適切なパワーバランスは経営改善にプラス
- 組織風土も有意
- 業務のしやすさ、課題共有はプラス
- 経営状態を見る指標が定員充足率である点に注意
2017/12/25
林伸二(2001)「大学事務組織の改革の鍵」『青山経営論集』36(2),1-31
- Hambrick(1981)の研究
- 大学経営者:地位が高いほど、生産、規制、組織・管理の精査活動活発。
- 大学経営者は、病院・生保ほど生産セクターを重視しない(技術環境精査に積極的でない)。
- 生産セクターの精査活動を行う人は内部で強いパワーを持つ。
- 経営者のパワーと経営戦略に相関あり
- 防衛型戦略(既存サービスの質向上・低価格):生産セクターの精査活動活発=内部パワー強。
- 探査型戦略(新規プログラム重視):収益セクターの精査活動活発=内部パワー強。
- Milliken(1990)の研究
- 大学の資源依存性は、管理者が環境変化をどう解釈するかを決めるが、管理者の環境不確実性知覚・環境変化対応は左右しない。
- 資源依存性高=資源獲得可能性の低下への適応力低(=教育プログラムの魅力度への依存性・学生選抜方法の種類の多さへの依存性高)
- 大学組織の特徴は、環境の解釈プロセスに影響する
- 管理者の自組織有効性(環境変化適応力)知覚→環境変化解釈(自組織は有効=環境を脅威とみなさない)
- Pfeffer and Salancil(1977)の研究
- 大学運営の基本は管理方式ではなく、学部間のパワー不均衡と経営者のパワー志向にある。
- 重要な問題は、自己のパワーの維持・強化の観点から意思決定する傾向がある。
- 有力学部(パワー強学部)は、クリティカルでも稀少でもない資源について、自学部に都合のよい判断基準を主張する。
- パワー弱学部は、資源獲得能力が学内政治構造に関する知識・行動で決まる。
- 経営者とパワー強学部は対立関係にある(全学への追加資源をパワー強学部が獲得できない)。
- Graen(1977)の研究
- リーダーの上方影響力は、部下の職務態度と行動に強く影響し、満足度や業績も高い。
- Likert(1961)の連結ピン研究がベース。連結ピンは、大きなシステムを構成する会システムのリーダーで、部下に対する影響力(下方影響力)と上司への影響力(上方影響力)を行使し、対人関係能力や集団間の調整能力が求められる。
- Blau(1970)の構造文化理論(Theory of Structural Differentiation)の5命題
- 組織規模の増大は、管理スタッフの相対的な数を減らす。
- 組織規模の増大は、組織文化を高める(水平的と垂直的がある)。
- 組織分化の高度化は、管理スタッフの相対的規模を増加させる。
- 組織規模が増大している組織は、管理スタッフと組織分化の絶対的な規模が、組織規模の増加よりも小さい割合で増加する。
- 組織規模が減少している組織は、管理スタッフと組織分化の絶対的な規模が、組織規模の減少よりお小さい割合で減少する。
- なのに、大学では、組織規模が増大すると管理スタッフが増える(Cullen et al. 1986)。
- George and Bishop(1971)の研究
- 組織風土知覚=f(組織構造特徴に関するメンバーの知覚 × メンバーのパーソナリティ特性)
- 組織構造特徴とメンバーのパーソナリティ特性の間に調和があれば、組織メンバーは望ましい組織風土を知覚する
- この仮説は学校で支持された。
- Abbott(1974)の研究
- 大学の威信の高さは適応的目標(コスト減、社会ニーズ充足、学生教育、市民サービス、キャリア支援、社華人教育)の重視と関係がない。
- 財政基盤弱い→適応的目標重視
- 威信を高めるには、適応的目標以外の目標を重視する(?)。
2017/12/19
木村琢磨(2011)「組織内政治と企業内キャリア」『生涯学習とキャリアデザイン』
- 組織における意思決定(Allison 1971)
- 合理的モデル:価値の最大化を目指して合理的に選択
- 組織プロセスモデル:確立済ルーチンで多くの選択を行う(新たな解決策の選択をしない)
- 政治モデル:コンフリクト・権力闘争・合意形成を通して意思決定がされる
- 政治を生み出す組織的要因:不確実性、曖昧性、資源の希少性
- 政治モデルの意思決定=組織構造や人事・処遇に関する意思決定も組織内政治の影響を受ける(=従業員のキャリアに影響する)
- 組織内政治の捉え方
- 組織の基本的な機能に貢献しうる多様な社会的行動(=広義の組織内政治)
- Pittgrew(1973)の定義:組織における資源配分システムに要求を出すために個人または組織のサブユニットによって行われる行動。
- Pfeffer(1981)の定義:選択に不確実性や不同意がある状況において、自分にとって望ましい結果を得ることを目的として、パワーやその他の資源を獲得・開発・使用するために組織内で行われる活動。
- 組織によって正式に認められていない自己奉仕的行動(=狭義の組織内政治)
- Mintzberg(1983)の定義:非公式で表向きは局地的で、一般的に軋轢を生じさせ、そして特に技術的な意味で非合法な個人または集団の行動であり、公式権限や公認のイデオロギー・専門性によって認められていない行動。
- Ferris et al. (1989)の定義:短期的・長期的な自己の利益を最大化するために、他者の利益に合致する形、あるいはそれを犠牲にしうる形で、行動が戦略的に設計される社会的影響のプロセス。
- 組織内政治の類似概念
- 組織内政治=組織サポートがない:必ずしもそうでなく、別の概念と考える。
- 組織内政治=組織的公正がない:関係はあるが別の概念。
- 組織内政治の研究アプローチ
- 組織内の従業員や集団による政治行動・影響戦術に着目(実証主義的)
- 組織内の政治行動に対する個々人の知覚に着目(社会構成主義的)
- 政治行動・影響戦術を効果的に遂行するための政治スキルを分析対象とする
- 政治行動研究
- Allen(1979):組織内政治=機能的にも逆機能的にもなる
- 政治行動を8つに分類:「他者への攻撃」「情報の活用」「イメージ形成・印象マネジメント」「アイデイアへのサポートの形成」「他者の賞賛・ゴマすり」「パワー獲得のための連帯」「影響力のある人との関わり」「義務感・互恵的関係の形成」
- Tedeschi & Melburg(1984):「戦略的か戦術的か」「アサーティプかディフェンシブか」の2軸で政治行動を4つに分類
- 戦略的行動:長期的な個人の利益につながるような評判を形成しようとする行動。
- 戦術的行動:短期的でより具体的な目標に向けた行動。
- アサーティブな行動:自分が組織の成功につながる特徴や能力を持っている人間であるということを,組織内の他者に確信させるための自己顕示行動。
- ディフェンシブな行動:自身が置かれた苦境に対する反応としてとられる行動。
- Kipnis et al.(1980)による8分類:影響戦術を「アサーティブネス」「ゴマすり」「理性的行動」「制裁」「便益の交換」「上位者へのアピール」「妨害」「連帯」という8次元に分類
- Zanzi & O'Neill(2001)の政治戦術分類:公認=「専門性の活用」「上位目標」「ネットワーキング」「連帯形成」「説得」「イメージ形成」、非公認=「脅し・あてこすり」「策略」「乗っ取り」「情報のコントロール」「代理者の利用」「人材配置への影響」「他者への攻撃」
- 政治行動とキャリア
- 人事に影響する:人は自分と似た人を高く評価する、自分の評価を高めるために部下を高評価する、昇進がごますりで決まる、など。
- 組織内政治知覚(POPs)とキャリア(人は現実そのものではなく,現実に対する知覚に基づいて行動する)
- 研究として価値がある(?)
- (1)実際の政治よりも測定しやすい、(2)利害関係者の認識の上での現実であるために,行為者の考え方や意思に実際の政治よりも強く表出される、(3)実際の政治よりも従業員の態度や行動に強く影響すると思われるため。
- Ferris et al.(1989)のモデル
- 政治スキル:仕事において他者を理解する能力,および,その知識を用いて,個人的・組織的な目標の達成に役立つように他者の行動に影響を与える能力(POPsモデルの理解とコントロール)
- 政治スキルは学習可能で経験によって向上する。
- 政治スキル:
- 社会的鋭敏性(他者を鋭敏に観察し、さまざまな社会的状況に敏感に反応し、適応する能力)
- 対人影響力(微妙なニュアンスを把握する力や説得力を持ち、周囲の人に影響を与える能力)
- ネットワーキング能力(人的 ネットワークを形成し、それを自分または自分が属している集団・組織の利益のため に活用する能力)
- 仮現誠実性(自分が高潔・正直・誠実な人間であると他者に思わせる能力)
- 研究の歴史は浅い。
2017/12/14
三浦泰子・川上泰彦(2017)「高大接続改革をめぐる研究動向レビュー」『兵庫教育大学学校教育学研究』30,197-208
- 現行の大学入学者選抜の大きな影響下で高等学校教育が抱えている課題
- 選抜性高:自ら課題を発見し解決するために必要な思考力 ・判断力 ・表現力等の能力や、主体性を持って多様な人々と協働しながら学ぶ経験を持つこと
- 従来型:主体性や学修のための明確な目標が不足
- 困難型:基礎となる知識・技能自体の質と量 が不十分(入学者選抜が機能しなくなっている大学 に漫然と送り出される)
- ALは主体性の醸成につながらない
- 学ぶべき必然性の自覚(=目的意識の醸成プロセス)が必要なため
- 主体性は、進路意識(進学先決定の意識)・目的意識と密接に関連しながら、学力の三要素では言及されない。
- 生徒が各大学のAPに沿って進学先を決定することが暗黙の前提になっているが、高校教育はそれに対応できていない。
- (ALは学力向上の教授法とされているからでは?)
- 実は、進路意識や目的意識は切実な要求になっていない。
- → 大学選択と将来のつながりが不明確な時代では、大学選択は脆弱で曖昧にならざるを得ない。
- 大学側中心の高大接続=高校学習者の視点が欠如(=主体的な学びと進路意識・目的意識)
- 探求学習については、大学での学問積極性や授業満足と必ずしも相関があるわけではない(学問分野選択のレリバンスを見いだした生徒も多くない)。
- 目的意識の形成プロセスも不透明(高大連携活動が進学に役立ったという+回答はあるものの)。
- → 総合的な学習が目的意識形成につながっているとはいえない。
- 中高での学びは自分の生き方と重ね合わせられることがない
- → モチベーションがないのに勉強する状態
- 高校生の学ぶ力の低下(谷口 2012)
- (1)言語力の低下、(2)知の量的不足と質的低下、(3)知に向かう姿勢の劣化
- 地方公立校生徒の意識
- 社会的自己実現志向と難関大学志向の結びつきは、都市部より地方の生徒が強い。
- 地域間移動者ほど社会への貢献意識を伴ったエリート意識と地域間格差是正への意識を持っている。
- 地位達成志向:進路希望+、内発的学習態度-
- 自己実現志向:内発的学習態度+ ← 社会的自己実現志向<個人的自己実現志向
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