寺島健一(2011)「組織学習論への新たなアプローチ」『経営学研究論集』35,59-69
- 自己組織性:組織が自らを変化させる性質(組織は存続のために,新しい知識を生み出したり,自らのあり方を変える)。
- → 組織の自律的な面や創発的な面を研究することが可能になる。
- 組織学習の系譜
- 古典論
- ダブルループ学習(=ミクロ視点):学習を阻害している要因を取り除くことが研究の中心。
- マクロ視点=学習主体が組織:学習はルーチンの変化
- その適応プロセスには新しい可能性の開発と古い確実性の活用があり,そのバランスが必要。
- Huberのレビュー:組織学習=情報処理を通して学習すれば,取り得る行動の範囲は変化する
- 組織学習=知識獲得,情報分配,情報解釈,組織記憶の4つで構成される情報プロセス。
- 知識創造論
- 古典論は,(1)行動主義(刺激・反応モデル),(2)個人学習をメタファーに使う,(3)組織学習が適応のための受動的変化,(4)ダブルループのタイミングを客観的に知っているという仮定。
- → 知識創造のSECIモデルへ。
- 状況的学習論
- 実践共同体への参加プロセスを通して学習の意味が形成される。
- しかしその後,実践共同体の定義が「あるテーマに関する関心や一群の問題熱意を共有し,その分野の知識や専門的技術を,持続的な相互交流を通じて深めていく人々の集団」と変化してしまう。
- センスメーキング
- ワイクの組織イメージ:壊するのをどうにか抑え,常に再建を余儀なくされている組織像。
- 組織化:意識的な相互連結行動によって多義性を削減するのに妥当と皆が思う文法。
- 組織化のプロセス:イナクトメント,淘汰,保持。
- イナクトメントは自然淘汰における変異に相当。
- 組織学習であるという以上,知識は共有されることが前提。