2009/08/22

石渡嶺司・大沢仁(2008)『就活のバカヤロー 企業・大学・学生が演じる茶番劇』光文社新書

  • なぜ学歴差別は存在するか。採用する側から見れば、二重の意味で外れがない。1つは、一度ハードルを越える努力をしていること、もう1つは、外れた時に言い訳ができること。
  • 中堅次第や地方大の学生は、この点を割り切れず、ぐずぐずしている。実は、学生による学生の差別である。うちの学生はどうせ偏差値が低いからという自己暗示にかかっている。
  • 東京経済大学では、金融業界OBによる就職講演や交流会を行っている。
  • ナビサイトの営業で、優秀な学生が多数参加するイベントです、優秀って何ですか?、登録者の学歴一覧が登場。学生向けのメッセージで学歴は関係ないと言いながら、企業向けの資料には学歴しかアピールポイントがない状態。
  • 結局、学生、大学、企業、情報会社の誰もが主体性を持っていない。パカヤローは、そう叫びたい自分自身。バカヤローと誰かのせいにして、自分は部外者のごとく振る舞っている。
 最後でもまとめられている通り、本書の事例に従えば、学生も企業も大学も思考していない。一部の優秀な人たちを除き、就活ビジネスは大多数の主体的思考ができない学生・大学・企業によって成り立っていると言える。大学は、教育目標の実現、学生指導、大人の教育と重要な変革の役割を果たせるアクターであり、この社会の重要な課題を解決しなければならない。