2008/12/11

吉武博通 (2005)「プロフェッショナル人材にどうやって育成するか」『カレッジマネジメント 』No.133

本稿の主張は、大学の職員に必要な資質が、(1)コミットメント、(2)広い興味関心、(3)3つの知識の3つであり、知識は(1)教学・経営関係法令、交付金・補助金などの知識、(2)経営(経理・財務・戦略・マーケティング・人事)の知識、(3)国内外の大学のGPの知識の3つを指すというものである。それよりも面白い指摘は、大学人は経験したことない仕事をたらい回しにしてチャレンジしない傾向についてである。
基本的に民間企業であれどこであれ、仕事をする場合にはそれまで経験したことがないものが大多数であり、自分の仕事でない、前例がない、上から指示されていないと言っては新しい価値は何も生まれない。よって、(1)持ち込まれた仕事は基本的に拒否せず引き受ける、(2)自分で手に負えないと判断したら必ず担当してくれる人を見つけ、その人が処理できる道筋をつける、の2点が基本的な仕事のやり方である。
また仕事が持ち込まれたときは、一貫して原理・原則に従って考える。具体的には、(1)学生・社会・教職員の順でステークホルダーの利益になるかを考える、(2)大学が目指す方向と合致しているか考える、(3)費用対効果の適切性を考える、(4)方法の適法性を考えるの4点で、規則や前例は仕事のプロセスでテクニカルな問題として対応する。