この論文も比較的アイディアはAcemoglu (1998)に似たモデルである。よくよく見ていくと、Barro and Sala-i-Martin (1995)のバラエティ拡大モデル(つまりChapter 6)を2タイプへ拡張したものであるといえる。従って、非常にスタンダードな結果が得られている。しかしながら、最近蓄積が進んでいるSkill-Biasedな技術進歩を内生化して分析するアイディアは参考にしたい。
結論としては、Skilledの供給増加がSkilledへ偏向的な技術進歩をもたらし、Unskilledとの賃金格差を拡大させるというものである。
やはり賃金は限界生産性で決まるため、雇用に関する分析ができない点がこの手のモデルの弱点であろう。Acemoglu (1998)の方は、代替の弾力性が十分に高いときには、Skilledの供給増加が賃金格差の上昇をもたらすという結果を示している。ベンチマークモデルとして重要であるものの、逆に標準的すぎるような気もする。