- 育成すべき資質・能力を整理する視点(論点整理より)
- 教科等を横断する、認知 的・社会的・情意的な汎用的なスキル(コンピテンシー)等に関わるもの
- 教科等の本質に関わるもの(その教科等ならではのものの見方・考え方、処理や表現の方法など)
- 教科等に固有の知識や個別スキルに関わるもの
- 育成すべき資質・能力を整理する柱
- 何を知っているか、何ができるか(個別の知識・技能)
- 知っていること・できることをどう使うか(思考力・判断力・表現力等)
- どのように社会・世界と関わり、よりよい人生を送るか(学びに向かう力、人間性等)
- カリキュラムマネジメントの定義
- カリキュラムを主たる手段 として、学校の課題を解決し、教育目標を達成していく営み(田村 2014)
- 各学校が、学校の教育目標をよりよく達成するために、組織としてカリキュラムを創り、動かし、変えていく、継続的かつ発展的な、課題解決の営み(田村 2011)
- 学校が教育の目標を達成するよう教育を行うということは、教育課程の編成と実施の過程が重要になる。← 学校の裁量が拡大されてきたから。
- 教育課程行政においては、学校の教育課程の基準である学習指導要領の大綱化・弾力化が図られ、現場主義や説明責任が強調されてきた。
- 学校の裁量の拡大と並行して、教育課程に基づいた学校の教育活動の結果とし て教育の目標の達成の状況が問われる=証拠に基づいた検証が強調される。
- H15:学習指導要領の「基準性」という言葉が用いられ、 学習指導要領に示していない内容を加えて指導できることが明確にされる。
- カリキュラムの研究的定義:学校教育における児童生徒の経験の総体
- カリキュラムの概念モデル
- 「意図したカリキュラム」:国家又は教育制度の段階で決定された算数.数学や理科の内容
- 「実施したカリキュラム」:教師が解釈して児童生徒に与えられる算数.数学や 理科の内容
- 「達成したカリキュラム」:学校教育の成果、すなわち、児童生徒が学校 教育の中で獲得した算数・数学や理科の概念、手法、態度
- 教育課程の研究的定義:学校の教育活動全体の基幹となる計画
- 学習指導要領での定義:学校教育の目的や目標を達成するために、教育の内容を児童の心身の発達に応じ、授業時数との関連において総合的に組織した学校の教育計画。
- アクティブラーニングの定義(論点整理):課題の発見・解決に向けた主体的・協働的な学び。
- 授業づくりのポイント3点
- 習得・活用・探究という学習プロセスの中で、問題発見・解決を念頭に置いた深い学びの過程が実現できているか
- 他者との協働や外界との相互作用を通じて、自らの考えを拡げ深める、対話的な学びの過程が実現できているか
- 子供たちが見通しを持って粘り強く取り組み、自らの学習活動を振り返って次につなげる、主体的な学びの過程の実現ができているか
- タイラーのカリキュラム編成の4つの問い(工学アプローチ)
- 学校は、どのような教育目標を達成するよう努めるべきか
- どのような教育経験を用意すれば、これらの目標は達成できるか
- これらの教育的経験は、どのようにすれば効果的に組織できるか
- これらの目標が達成されているかどうかは、どのように判定できるか
- アトキンのSchool based curriculum development
- 副次的な効果の問題 に気づかれない
- 長期的な効果が無視される
- 測定しにくい目標が無視される
- 目標 に一時性がある(時代に左右される)
- → 教室における豊かな学習活動から新たなカリキュラムが開発される重要性
- 分散型リーダーシップ:ビジョンを 共有した上で、リーダーシップを分散する。
- 学校文化:学校で長期間共有された意味や価値観、行動パターンなどの束。
- 文化には質(方向性)、量(どれだけ多くの関係者が共有してい
- るかの程度)、時間(どれだけ長期間保持されているか)という側面がある。
- 2つの組織文化:教職員の関係性や働き方+カリキュラム文化
- カリキュラム文化:共有された教育観、授業観、指導観、生徒観、カリキュラム観。
2020/04/13
田村知子・村川雅弘・吉冨芳正・西岡加名惠(2016)『カリキュラムマネジメント・ハンドブック』ぎょうせい
2020/04/05
安藤知子(2010)「学校組織における「教育改革」への意味付与の様相」『上越教育大学研究紀要』29, 1-11
- 教育改革の成否では、学校内部の主体性確立が重要(当事者の教師の受け止め方=内側からの改革意識を生み出せるか)。
- 改革:あるシステムの因果的連関を組み替えようとする働きかけ(沼上 2003)。
- 行為者の枠組みの変容や行為者間に行き渡っている信念の変容も意図に含むと考えるべき。
- 中学校で事例研究
- 2003/6~2006/5まで76日参与観察。
- 教育改革注目校で、教育改革を意識化させるインタビューやアンケートを避け、日常会話の中での言及のされ方や頻度に注意して同席。
- 校内資料、観察フィールドノート、録音データで分析。
- 観察結果
- 第1期:明らかに規律重視、秩序維持最優先の生徒指導。改革進行の実感を持つ機会はなし。校長の推薦授業が職員室で話題にならない。
- 第2期:教頭異動、1年部が大幅異動=規律重視最優先の暗黙了解がなくなる。新取り組みに抵抗しつつも導入、教員はどう実施するかに焦点化した議論。
- 第3期:PTA提案の取り組みに抵抗しつつも校長の意向で実施、取組が多数参加で新聞掲載、外部からの注目を実感する契機。
- 第4期:保護者関連行事が職員室の会話に登場し始める。
- 考察
- 第3期に焦点的に関知されていた複数の諸施策が、カテゴリー化され、包括的に意味づけられていく。
- 施策提供側が夭死した意味の理解や浸透という指標ではうまくいっていない。当事者の主体性を前提とすれば、各学校なりの受け止め方があり、その教養範囲を広く構えることで改革の趣旨は多面的に実現可能。教育改革の評価を求めるなら、長期的視野を持って意味変容・行動変容を辿っていくことが必要。
2020/04/04
福畠真治(2015)「企業経営・学校経営研究における理念とその浸透に関する諸研究のレビュー」『東京大学大学院教育学研究科教育行政学論叢』(35), 119-148
- 組織化の理論:ある考えが組織の中でどのように解釈・再解釈されて形成されていくのか。
- 定義:意識的な相互連結行動によって多義性を削減するのに妥当と皆が思う文法。→ 相互連結行動(個人同士の相互行為)を最小単位とした行為を中心としたサイクルを繰り返し行うことで、組織が抱える将来の予測における多義性・多様な選択肢を少しずつ削減し、最終的に1つの意思決定・行動に収斂させる過程を指す。
- 文法=(1)一人ではできないことをさせるレシピ・処方箋、(2)いかに種々の相互連結行動を組み立てるかに関するルールや習慣の体系、(3)変数と因果関係から有意味な構造(因果マップ)を作り上げるためのルール。
- 組織化・センスメーキングにおいて目的・目標の一致は必ずしも必要ない。
- 組織の行為はせいぜい目標解釈的。目標はばらばらで未来は不確実で、行為の差異を説明するものとして目標を論じるのは有効でない。目標は実際の活動と不可分に絡み合っており、目標はそれ以前の行為の総括として理解した方が生産的である。
- → 将来に多義性が残る状態では、1つの目標・目的を設定することは困難、実際の組織活動はまず行動してからその結果に対して、後付けで解釈・意味付与を行うことで、多義性を削減していき、最終的に1つの目標間を形成すると捉える方が自然。
- 因果マップ:メンバーの経験における因果関係を図示したもの。
- +→-:逸脱・減衰ループ=システムは安定
- 符号が同じ:逸脱・増幅ループ=多義性が削減されず収斂しない
- ESRモデル:組織化の中心的役割を果たすプロセス
- 生態学的変化:イナクトしうる環境=意味付与の素材を提供するもの
- イナクトメント:自然淘汰における変異、変化を隔離し深く注意を払うための囲い込み
- 淘汰:イナクトされた多義的なディスプレーに多義性を削減しようとしてさまざまな構造をあてがうこと
- 保持:多義的だったディスプレーをメリハリのある因果の形に要約したもの
- 組織の至る所で常に多数のESR連鎖が行われ、それらがルースカップリングで結びついている。組織は常に流れの中にある。
- → そのダイナミクスを捉えるには、最小単位である相互連結行動、それが集合して構築されるESR連鎖をどう観察するかに依存する。
- センスメーキング理論=組織化理論の発展版
- 解釈(テクストをどう読むか)とは違う。テクストがどう構築されるかも問題にする(読みだけでなく創作・発見・創造)。
- 中心となるレシピの要素:(1)これまでの考えや行動を正当化すること、(2)センスメーキングの課程で抽出された情報とそれに合致させるフレームワークを選択すること、(3)ある行為が生まれた後にそれを回顧的にとらえて意味づけしていくこと、(4)現状では理解しきれない状況が発生した時がセンスメーキングのきっかけとなること、(5)正当化され意味づけがなされた事柄を共通理解可能な形で捉え直していくこと、(6)センスメーキングをは全て行為から始まること。
- センスメーキング理論の7つの特性
- アイデンティティ構築に根付いたプロセス:主体は、センスメーキングの過程の中で自己の再定義を繰り返し、そのつど他者に対してその自己を提示することで、いずれの自己が適切かを決定しようとする存在。
- 回顧的プロセス:センスメーキングの目的が多義性の削減にあり、現在の状況を跡づけ的に意味づけ・再解釈することで、行為の選択肢を絞り込む。
- 有意味な環境をイナクトするプロセス:経験の流れの中に違いが生じた際に行為者が不快有意を払うべく変化を隔離する行為(ESRモデルのイナクトメントと同じ)。
- 社会的プロセス:一人で行うものではない。常に他者の存在を想定し、その中でプロセスが進行していく。
- 進行中のプロセス:センスメーキングには始まりがない、人は常に物事の中にある。物事はある時点から過去を振り返って焦点を当てる時に物事になる。ただし、流れのリアリティが最も鮮明になるのは流れが中断される時で、その情動がセンスメーキングに影響を与える。
- 抽出された手掛かりが焦点となるプロセス:センスメーキング過程で選択・イナクトメントによって手掛かりが抽出・囲い込まれるが、その手掛かりがどのようなものとなるかはコンテクストで決まる。
- 正確性よりももっともらしさ主導のプロセス:センスメーキングに必要なのは優れた物語、正確性は二次的。もっともらしさ=納得できるか。
- Weickの考える組織:ルーチンを相互に結びつける集主観性、解釈を相互に強化する間主観性、この2つの形態を行き来する運動を継続的コミュニケーションという手段で結びつける社会構造。
- ルーチンは完全に自動で行われるのではなく、常に繰り返し達成去れ発展している。達成が繰り返されるとイノベーションや間主観性につながり、繰り返されないとコントロ=ルや集主観性につながる。
- → 組織の発展にはイノベーション(間主観性)が必要だが、それだけでは不安定になるので、議論・予期・正当化でコントロール(集主観性)することでバランスをとる。
- センスメーキング理論におけるフレーム
- 意味=進行中の経験を何かしら伝えるために会話文へ結びつけられた言葉によって生み出されるもの。
- 言葉=生み出される発話を制約する、発話を知るために押しつけられるカテゴリーを制約する、このプロセスの結論を保持するラベルを制約する。
- 一方で、言葉と指すものには常にズレがある。
- 流れを適度に保ち、カテゴリーが実世界の中に適度にイナクトされれば、センスメーキングは成功する。
- センスメーキングは3要素からなる:フレーム・手掛かり・連結。
- フレームの6カテゴリー
- イデオロギー:手掛かりはイデオロギーで意味が確定され、多義性が削減される。
- 第三次コントロール(前提コントロール):第一次=直接監督、第二次=プログラムやルーチンのコントロール、第三次=自明視されている過程や定義によるコントロール。初期の影響力は以後のステップを左右するので、この前提は重要。
- パラダイム:繰り返し元出される標準らしき一連の説明。
- 行為の理論:個人の認知構造の組織版。環境からの信号をフィルタ・解釈・反応するメタレベルのシステム。
- 伝統:実践に埋め込まれているノウハウはシンボルとなる時のみ持続し伝達される。
- 物語:センスメーキングにもっともらしいフレームを提供する。
- 組織化もセンスメーキングも鍵となるのは、回顧性・行為の先行性
- 設定した目的・目標を有意味なものにする活動を否定することになるという批判もある。
2020/04/03
渡辺伊津子(2018)「管理職の苦境とアンビバレンス : センスメーキングによる問題解決」『駒沢大學經営學部研究紀要』(47), 1-22
- 組織におけるアンビバレンスの状況とそれに伴う苦悩は、「役割」や「地位・立場」に伴って生じるもので、個人的な問題として扱えない。
- アンビバレンス=「両面的な感情」を持つことから生まれる心理的葛藤(Ashforth et al 2014)。
- (1)不安をもたらす(→ 一方の感情を我慢・切り捨て、もう一方の感情を誇張することで身を守ろうとする)、(2)罪悪感をもたらす
- 教師や医師は特に多くの規範的な期待に囲まれている。
- 教師の場合:教師の自己概念、教師と子どもの関係、教師と保護者の関係、教師と同僚・教育委員会の関係など。
- アンビバレンスの従来的対応策=いずれも満足いくものではない・問題の解決にならない
- 回避:否認、分裂、抑制、逃避、気晴らし、情動の解放
- 支配:反応の形成、反応の拡充、合理化、正当化
- 妥協:灰色の妥協、黒であってしかも白であるという妥協
- 規範的期待の対立や矛盾が無くなるものでないなら、解消を図るより矛盾や対立をどのように活かすか、対立から生じてくる緊張を創造的なものにするにはどうしたらいいかを考えたほうが生産的。
- 組織における多くの成果は、実のところ、対立や矛盾に伴う緊張関係の中から生まれている。
- センスメイキングによる解決例
- 葛藤する規範「患者に対して感情的に接してはならない」「患者には常に深い関心を持っていなければならない」。
- → 後者を「感情を抜きにした」関心と置き換える。
- → 矛盾を解消したのではなく、「感情を抜きにした」という、関係を変える新しい意味を自ら作り出す。= センスメーキングによって、規範的期待の矛盾対立を解決する。
2020/04/02
Daenekindt, S. and Huisman, J. (2020) Mapping the scattered field of research on higher education: A correlated topic model of 17,000 articles, 1991–2018, Higher Education,
- トピックモデルにおける前処理
- 50語以下のアブストは除外:トピックモデルは短文でパフォーマンスが悪い
- 大文字、句読点、数字、ストップワード(the, and)、頻出語(higher education, results, article → トピック特定に貢献しないため)を除去。
- スペルの標準化(UK→US)。
- Porter’s word stemming algorithm:語を基幹化(argue, argued, argues → argu)。
- 頻出しない語(1%以下)を除去。
- Rのstmパッケージでcorrelated topic modelを推定。
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