2021/01/22

三浦智子(2014)「教員間の協働の促進要因に関する計量分析」『日本教育行政学会年報』40,126-143

  •  「効果のある学校研究」:米国の学校内部過程の質的分析→協働的文化、専門職共同体などを概念化
  • 未解決の課題:教員間の協働それ自体はどのように形成・構築されるのか?、欧米の知見は日本でも同様の解釈・含意を導けるか?→校長のリーダーシップは有効か?
  • 「効果のある学校」の共通要素:①校長のリーダーシップ,②ビジョンと目標の共有,③学習を促進する環境,④学習と教授への専心,⑤目的意識に富んだ教え方,⑥子どもたちへの高い期待,⑦動機づけにつながる積極的評価,⑧学習の進歩のモニタリング,⑨生徒の権利と責任の尊重,⑩家庭との良好な関係づくり,⑪学び続ける組織(Sammonsほか1995)
  • なぜ協働の醸成を促す要因が検証されないか?→学校をルースカップリング組織をみなし、教員間の信頼関係の構築が前提として捉えられてきたため(=同僚性規範の下では、自然発生な職能開発が適合的で、その義務化や管理・促進はなじまない)。
  • →校長のリーダーシップのみに注目しすぎ:それ自体教員間の協働や信頼関係に影響を受けるはず、校長の力量がどう形成されるかも明らかでない
  • Brykほか(1999):専門職共同体の成立を促す組織的・文脈的要因の計量分析
  • 専門職共同体=教員間の相互作用が頻繁にあり,教員の行動が授業・学習の実践・改善に焦点化された共有規範に支えられている学校
  • → その構成要素:⑴省察的対話,⑵実践の共有,⑶教員間の協働,⑷規範によるコントロール(生徒に対する期待・効力感に基づくコントロール),⑸責任の共有,⑹新任者の社会化
  • データ:小学校長対象調査、315/1024←学級担任制の方が教員間相互支援が重視される
  • 従属変数=指導方法・内容に関する教員相互支援、授業見学の頻度、教材研究・単元開発に関する相互支援の3変数
  • 説明変数=教員の異動・配置、教育委員会の指導助言、保護者の教育関心→順序プロビットで分析