- 大学・学部運営への教員の貢献度を適切に評価し測定する指標開発のための予備的調査を行う。
- 大学・学部運営への個人貢献度を測定するための指標開発に向け,運営組織の主体である各種委員会業務の職務分析(Job analysis)と職務評価(Job evaluation)から着手することにした。
- 職務分析:職務を構成している課業(task),その職務を遂行するうえでの環境,その職務を遂行するために必要とされる知識・技能・能力・性格などの特性を明確にして,他の職務との違いをあきらかにする手続き(松原 1989)。職務の内容を具体的に明文化し,文書化すること(吉田 1969)。→ 内規・規定集と実際の業務のすりあわせ。
- 職務評価:特定企業内において,ある職務のもつ価値を,その企業目的達成に対する重要度に応じて評価すること(吉田 1969)。
- 職務分析調査項目
- 委員会内規の確認経験の有無〔2件法〕
- 現在の職務と内規の一致度〔5件法〕
- 委員の職務内容の把握度〔5件法〕
- 他の委員会が行うべき職務〔自由記述〕
- 当該委員会が行うべきその他の職務〔自由記述〕
- 共同遂行すべき職務〔自由記述〕
- 委員会の職務の責任度〔5件法〕
- 職務(委員会および委員会委員長)の重要度〔マグニチュード推定〕
- 委員会職務の8つの側面についての評価〔5件法〕
- 職務の量,職務の質,所要の時間,手順の明快さ,自由裁量権,予算措置,委員選出方法の適切さ,教授会への影響力
- 問9の各側面への意見〔自由記述〕
- 職務評価調査項目
- 必要在職年数〔数値記入〕
- 必要経験〔自由記述〕
- 委員任期〔数値記入〕および任期の長さの評価〔5件法〕
- 委員の時間的負担〔マグニチュード推定〕
- 時間的負担軽減策〔自由記述〕
- 委員の責任度〔マグニチュード推定〕
- 委員のストレス度〔マグニチ=・一ド推定〕
- ストレス軽減策〔自由記述〕
- マグニチュード推定の標準刺激には,全員が判断できるA委員会(学生の授業履修に関する業務の実務的処理)を使用。
2017/06/26
今井章・轟亮・潮村公弘(2003)「大学・学部運営への個人貢献度評価についての検討 : 諸委員会委員の職務分析・職務評価を中心として」『人文科学論集』信州大学,37, 45-63
2017/06/14
串本剛(2017)「学士課程教育における成績評価の革新」『東北大学高度教養教育・学生支援機構紀要』3,9-12
- 成績評価:評価の根拠となる情報(=学習成果)の把握と,その情報に基づいて行 われる価値判断(=成績)の2段階。
- 情報把握の論点:目的,方法,時期,対象,主体
- 価値判断の論点:方法,対象
- 形成的評価は情報把握。
- 根拠情報:学習の活動と成果
- 活動:出席状況など
- 成果:知識,技能,態度(領域)
- 技能・態度の採点に使うルーブリックが革新
- ルーブリック
- 学生が採点の根拠と改善のための情報を得ることができる
- 教員の採点の効率と一貫性を高められる
- 課題時に見せることで学習の指針を与えられる
- 価値判断の基準:絶対と相対
- 厳格な成績評価=相対評価:教員が評価基準について考える必要がなくなってしまう。
- 絶対評価の基準:到達目標,学習成果 → 実際は素点が80点ならA評価
- ただし,これは問題。単位認定を前提にするとCの成績にあわせて授業目標を設定する必要がある。
- 目標水準は,45時間/1単位の学習で達成できる水準で決める。
2017/06/13
大森不二雄・高田英一・岡田有司(2017)「教育の「質保証」を学生の「学習」に連結させるための課題」『東北大学高度教養教育・学生支援機構紀要』3,75-88
- 合理的選択理論(rational choice theory):個人の行為を説明・予測する理論(意思決定理論)ではなく,初個人の行為が重なり合う結果として,どのような社会的帰結がもたらされるかを説明する理論。
- 各個人が合理的に行動すると仮定した場合,マクロの社会構造・メゾの組織にどのような帰結がもたらされるか。
- 英国の事例
- 質保証が経営陣レベルの名目的ポリシーにとどもあり,教育組織の営みや一般教員の意識に実質的なインパクトをもたらしていない。
- プログラム仕様書(≒3P)は,カリキュラム似合わせて作成するペーパーワークとして処理されている。
- 政府主導によるマクロレベルの高等教育システムの変革に対し,メゾレベルの団体行為者としての大学は,必要最小限の努力で形式的・皮相的にコンプライアンス要件を充たすという目的を達成するという意味で合理的な行為を選択している。
- 「内部質保証をどのようなものととらえていますか」に対する回答において,学習,学修の語が使われる頻度は極めて少ない。使っていても成果と結びつけられ,PDCAにおける点検評価対象にとどまっている。
- 学生の行動も大学の意図とは齟齬がある。
- 内部質保証はマクロ・メゾ・ミクロ連鎖が実現するかによるが,現状では連鎖していない。
- 大学がこうあってほしいという願望や理想論ではなく,合理的選択を行う個人を前提にしたシステムデザインが必要。
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