2013/11/27

児美川孝一郎(2013)『キャリア教育のウソ』ちくまプリマー新書


  • 俗流キャリア教育の3ジャンル:自己理解系,職業理解系,キャリアプラン系
  • キャリア教育でやりたいことにこだわると,(1)日本の雇用慣行では,ジョブに応じた採用や育成がされないことが多い,(2)やりたいことの見つけ方が主観的になる,(3)やりたいことを実現可能性,社会的意味との関係で理解しないという3点で危険。
  • 進路を考える上で,やりたいこと,やれること,やるべきことの3つをバランスよく考えて,その積で進路を決める方が実現可能性が高まる。
  • 帝国データバンクによれば,企業の設立から廃業までの平均は30年超。
  • 学習は,知識やスキルを預金のように溜め込む銀行型から,料理の仕方を習い,将来さまざまなレシピを参考にしながら自分で料理を作る料理教室型へ移行していくべき。


 現状のキャリア教育批判は論理的で鋭いものの,代替案として提示する筆者のあるべきキャリア教育像があいまいすぎる上に論理的でないので,バランスの悪さを感じる一冊。