2012/05/30

小竹雅子(2011)「オランダの大学における英語による学位プログラム」『大学論集』43, 207-222.

  • 2002年から2007年までの5年間に,欧州大陸諸国で提供される英語による学位プログラムの数は約3倍に増加。ただし,2007年時点の全提供プログラムの約3分の1はオランダの高等教 育機関によるもの。(Wächter and Maiworm(2008))
  • オランダの高等教育制度は,研究大学(universiteit)と職業大学(hogeschool)の二元制。前者は,14大学,37%在籍,学術的な教育・研究を行う。後者は,39大学,高等職業教育を行う。
  • 1999年から欧州レベルでボローニャ・プロセスが進行。オランダは自国の高等教育の国際的地位向上の機会と捉え,学士・修士構造の導入に精力的に取り組んだ。新たな学位構造は2002年に法制化されたが,オランダの高等教育をより開放的で柔軟にし,国外でのマーケティングに不可欠と考えられたため,ほとんどの大学がそれ以前から導入を進めていた。
  • 1990年代初めの教授言語英語化を巡る政治的論争と対照的に,大学は英語による授業やプログラムの開発・実施に非常に積極的だった。その理由は,(1)国際留学生市場からの財政収入,(2)国内の高い英語力,(3)国内上位学生の国際キャリア意識がある。