本書の要旨は、以下の通りである。
- コミュニケーションとは、意味と感情をやりとりすること。コミュニケーションは情報伝達ではない。
- コミュニケーションはお互いの言いたいことをつかみ合う、要約力と再生力が重要。ディベートは立場を変えても議論できる能力を高めるが論理構成だけが重要な活動。自分が何を正しいとするかの価値判断のあって、論理を構成するのが普通。
- メモは後で見るためのものではなく、その場をクリエイティブにするためのもの
- メモは相手の言っていることをメモするだけでなく、自分に引きつけて聞いて触発されたことをメモする
- 言語的コミュニケーションは身体的コミュニケーションが基盤。言葉だけ操ることは自尊心の肥大を招く。
- 話をする時は微笑む。
- 要約力と再生力に加え、言い換え力を磨く。別の言葉、自分の言葉でわかりやすく説明すること。基本的には抽象度を低くして説明すること。
- 会議では現実を変える具体的なアイディアを一つでもいいから出す。「すべてのトラブルは具体的なアイディアのみによって乗り越えることができる。」「ネガティブな意見を言う暇があったらアイディアを出せ。」
- 質問やコメントは、具体的かつ本質的であることが基本。「読書をどう考えるか→小学生に薦めたい本を三冊あげて下さい」
とはいえ、本書の中身は大体これくらい。斉藤先生は驚異的なペースで本を出しているが、本当に言いたいことはだいたい一言で、あとはその説明をいろいろな比喩や事例を出してくどく説明するというパターンがほとんど。決してこれは悪いことではなく、構造がしっかりしている証拠だろう。4ページで終わっては本としても成り立たないから、多少の市民を楽しませる工夫も必要だし。
その他、授業のための小ネタ。
- p.80:アイコンタクトゲーム:一分間のスピーチで聞き手が目が合ったと思ったら座る。
- p.138:偏愛マップコミュニケーション:好きなものを紙に書いてから自己紹介。