斎藤環(2013)『承認をめぐる病』日本評論社
- 他者の許しがなければ、自分を愛することすら難しい。その風潮を批判しても始まらず、若者がコミュニケーションと商人に依存していく過程には、強い必然性がある。
- 思春期の子供にとってキャラとして承認されることが最も重要。キャラを与えられないことは、教室内に居場所がないことを意味する。
- マズローの承認欲求段階説では、高次の欲求であるはずの承認欲求が全面化し、衣食住よりも承認という逆転現象が見られる。
- キャラとしての承認を求めることは、承認の根拠を全面的に他者とのコミュニケーションに依存すること。
- 他者による承認を切望しながら、それがかなわない可能性を恐れるあまり、どうせ自分なんか・・・という低い自己評価で自分を守ろうとする。
- 承認の病を回避する方法はいくつかある
- 他者からの承認とは別に、自分を承認する基準を持つ
- 他者からの承認以上に、他者への承認を優先する
- 承認の大切さを受けれつつ、ほどほどに付き合う
- 若者が就労したいのは、承認欲求のため。就労へ動機付けたいなら、生理的〜関係欲求までを十分に満たす必要がある。生存の不安から実存の不安への変化。
- 若者にとって家族の機能は、関係欲求までの全ての欲求を満足させること。衣食住を保証、批判や叱咤激励を控え、親密なコミュニケーションを取る、ここまで可能になれば本人の状況が改善するし始める。
- 実存の不安=自分は何者か、自分の人生に意味があるのか。
- 現代は対人評価の基準がコミュニケーションスキルに一元化されている。コミュニケーション偏重主義。