細谷竜一・神岡太郎(2018)「センスメイキング理論に基づくビッグデータアナリティクス利用効果の実証モデル」『経営情報学会2018年春季全国研究発表大会要旨集』
- センスメイキング(意味付与):環境の変化を感知し,組織がもともと持っている解釈の枠組みだけでは正しく意味づけできないような新規の,予期されていない,混乱をきたす,または複雑な事象を個々人が理解しながら組織化していくプロセス。
- 事象を単純な因果関係で説明せず,複雑な事象を人々が俯瞰的に振り返り,組織社会的なコンテキストの中での自分の立ち位置を見出しながらその事象の自らにとっての意味を納得し,次になすべきことを考えるのに役立てる。
- センスメイキングの1つの結果として,特性7(尤もらしさ)によって生み出される「共同化された主観」がある。
- メンバーが主観的に事象を見つつも,変化する状況の中でその共同化された主観が刻々とアップデートされながら組織として整合性の取れた振る舞いをもたらす。
- センスメイキング資源:センスメイキングを行うために組織の中で利用可能な資源。
- 7つの特性ごとに,その発揮のための組織的な資源がなければならない。
- 7つの特性=アイデンティティ、振り返り、環境の成立、社会的コンテキスト、進行中、顕著な手掛かり、尤もらしさ。
- 組織が過去のデータを保持し,その正当な利用をメンバに認めているなら,組織は特性2(振り返り)を促す資源を提供してると捉える。
- より多くのセンスメイキング資源が利用可能であるほど,より効果的なセンスメイキングが起こりやすい。
- 組織におけるセンスメイキングの3プロセス:スキャン(データ収集)・解釈(意味付与)・学習(行動)
- アジリティ:環境の変化に俊敏に対応する組織の能力。
- ビッグデータ利用→センスメイキング資源増→アジリティ増の仮説が成り立つ(SEMで分析)