2019/06/05

Carlile, P. (2004) "Transferring, Translating, and Transforming: An Integrative Framework for Managing Knowledge Across Boundaries", Organization Science, 15(5), 555-568


  • 変革は境界で起こる。
  • 3つの境界と3つのプロセス:syntactic (information processing boundary), semantic (interpretive boundary), pragmatic (political boundary)とtransfer, translation, transformation。
  • 境界では単に知識の共有が起こるのではなく、相互の知識の評価が行われる。
  • まず、3つの知識の違いを考える
    • Difference:素人と熟達者、専門部署間の違いなどの知識の差異のこと。
      • 複雑なサービスを作るには必要なもの。
    • Dependence:目的達成に異なる部門が協力すること。
      • 知識の差異から共通知を作ることが求められる。
      • 複雑なサービスではより多くの共通知が必要。
    • Novelty(斬新さ)≒不確実性:新しい成果のこと。
      • ある部門の知識が更新されると、共通知を作る努力も増加する。
    • 3つの関係性
      • 差異と依存が既知となるところからスタート、斬新さが増すと複雑さが増す。共通知ができるとそれが再利用され、経路依存度が高まる。新たな斬新さが増すと経路依存度が負の効果を持つようになる。ここで強いアクターが共通知を使い続けると、組織能力は下がる。
  • 3つのレベル
    • 基本は情報処理的境界:相互に知識の違いがわかっており、それを送受信して共通知ができている限り、境界は問題にならない。
      • この考え方は技術中心のナレッジマネジメントや、製品開発による境界マネジメントの基盤となる考え方。
      • しかし、斬新さが増すと、単に知識を送受信するだけでは共通知の形成や、相互の差異や依存性がわからなくなる。→次の段階へ。
    • 次の段階になると部署横断チームができてくる。これは、形式知だけでなく暗黙知に注意が払われ始めることを意味する。
      • 単に意味を探るだけでなく、関心の交渉やトレードオフも起こる。
    • 解釈では対応できない斬新さが進むと、知識を組み替える必要が出てくる。
      • 政治力で無効な共通知が使われ続けることがある。
      • うまく知識を混合させて変換することで境界を越えることができる。