羽田論文
- 経営の定義にもよるが、教育と研究に関する事項が教員研究者の責任によって行われ、教育と研究に関する経営的な側面も教授会・評議会など教員の代表によって決定されることは、特段おかしなことではない(諸外国ではShared Governance)。職員論は、経営の高度化とセットで語られるが、教学も経営によって統括するかのような主張も見られ、教学と気鋭の関係をどう見ているのか不明。
- 職員論を万能処方箋のように論じ、専門官僚制を過大評価していないか。官僚制のもたらす問題が視野に入っていない。職員の役割や専門性は、組織構造、権限配分、職階、職務内容、採用・昇進・研修と一体で論じることで固有の役割を確定できる。部分的に専門性を語っても、全体構造は見えない。しかも、経営に焦点化しすぎ、教育研究の現場を担う部局職員を扱っていない。
- 私大の最大の問題は、深刻な定員割れだが、人口動態が明確でありながらそれを上回る学生像を意志決定してきた大学の経営責任を指摘・分析する研究がない。過去の目をつぶって効果が不明な美しい経営手法を濫造せず、政策・経営の失敗事例の分析が必要。
- SDの現場に直接アプローチし、グッドプラクティスを求めてインテンシブ調査を重ねることが重要。